過去の成果発表(博物館実習1)(博物館実習1)

足と靴 足元から世界は変わる

チーム外反母趾

本大学には、足先が細めの靴やヒールの高い靴など、デザイン性の高い靴を履いている学生を多く見ます。そのなかで、本当に自分の足に合った靴を履いている人たちはどれほどいるでしょうか。

私たちは普段、歩いたり体重を支えたりといった動作を何気なく行っています。それを可能にしているのが、「足」です。

ひとは平均して、1日6.5km、歩数にして7500歩くと言われています。

その際、足には静止状態の体重20%増の負荷がかかっています。体重60kgなら歩くたびに72kg、1日7500歩歩くのだとすれば、両足には計540tの負荷がかかることになります。これは飛行機一機よりも重く、さらに早足になればなるほど、足の負担は増えていくのです。

靴は、そんな過酷な役割をもつ足を保護するために誕生しました。

ですが、そんな靴も自分の足に合ったものを選ばなければ意味がありません。足に起こる問題は、先天性と後天性のものとがありますが、昨今では主に足に合ってない靴を履いたことによる、後天性の問題が増えています。

足は身体全体の健康をつかさどるともいわれている、重要な部分です。健康は足からと言っても過言ではありません。

かのリンカーンも、足に深い悩みを抱え、仕事を思うようにこなせなかったという逸話があります。しかし、専門の医師による治療を受けたところ、症状の回復とともに仕事に対する自信も取り戻せたそうです。その成功は、誰もが知るところであるゲティスバーグ演説の成功からも窺い知ることができます。のちに彼は、主治医であった人物に感謝の手紙をつづっていますが、それほど、治療前と後では変化があったのです。

本展覧会は、そうした「足」と「靴」の密接な関係に焦点を当てました。

展示が終わるころには、皆さまの「足」に対する認識に変化が生まれているかもしれません。

 

 

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