
チーム:十円十色子(じゅうえんといこ)
皆さんは傷だらけの10円玉を見たことがありますか?純銅に近い10円玉は錆に弱く、現在日本では最も長く利用されているためか汚れたものを手にする機会が多いように思えます。発行は昭和26年。昔は10円玉1枚さえあれば、駄菓子屋で十分すぎるほどの菓子が買えました。
誰もが手にしたことのある10円玉ですが、ふ、と疑問を抱いたことはありませんか?なぜ、この10円玉はこんなに傷だらけなのか。真っ青に錆てしまっているのか。製造年は随分と昔なのに、どうして新品のように綺麗なのか…。
10円玉に限らず、「お金」というものは、様々な時代のなかで様々な年齢・職業・性別の人の手に渡り、旅してきました。車にひかれたように見事にぺちゃんこになった1円玉。メモ用紙代わりに使われたのか、走り書きで文字が書かれている1000円札。「お金」はもっとも身近な歴史資料です。
本展覧会では、お金の持つ特性と種類を知り、そして、お金から「物語」を想像し、昔から現在まで多様な情景にタイムスリップして頂きます。会場を出るそのときに、あなたのお財布が博物館に変わる。そんなコンセプトで企画した展覧会です。