歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2018-10-19

特別講演会「韓国全谷旧石器遺跡の重要性と活用」を開催しました

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 平成30年9月17日(月)に、韓国より全谷先史博物館で館長を務められる李漢龍さんをお招きし、特別講演会「韓国全谷旧石器遺跡の重要性と活用」を開催しました。この特別講演会は、東北芸術工科大学考古学研究室長井謙治ゼミが主催し、平成30年度東北芸術工科大学大学院芸術文化領域特別授業(歴史文化研究2,4)の一環として開催したものです。当日は、大学院生対象の講義でありながら、多数の学部生も聴講に訪れ盛会となりました。

 全谷先史博物館は、韓国の京畿道漣川郡に位置し、1978年に東アジアで初めてアシュリアンハンドアックスが発見された遺跡として知られています。また、全谷先史博物館では毎年日本のゴールデンウィークの時期に旧石器祭りが開催され沢山の人が訪れます。この旧石器祭りには、過去3年に渡って長井謙治先生と学生数名がご招待を頂き参加しています。こちらは、一年目に参加した学生が書いた当時のブログです。こちらは、2回目に参加する際の大学のプレスリリースです。

 このようなご縁があり、今回李館長をご招待し、ご公演いただいた次第です。李館長には、韓国語でご講演いただき、通訳は学部3年生で韓国からの留学生の金彦中君が務めました。

 李さんからは、韓国の「全谷旧石器遺跡」を中心にお話しいただきました。全谷旧石器遺跡では、前途の通り東アジアで初めてアシュリアン型ハンドアックスが発見され、そのことにより、

世界における旧石器時代の研究が変わり、その全谷旧石器遺跡の地に建てられたのが全谷先史博物館で、李さんは現在の館長さんです

 全谷旧石器遺跡は1年生の頃から講義の中でも取り入れられていて、気になっていたので、今回の機会に李さん本人からお話を聞けてとても勉強になりました。全谷旧石器遺跡では、毎年お祭りが開催されていて、芸工大生も何人か参加しているのですが、李館長がおっしゃっていた、「訪れる人々は、自分が遺跡に立っていることをわかっていない。だから、訪れた人々に、自分は今遺跡に立っているんだと知ってもらうことが重要」とお話されていて、とても心に残りました。専門の人でないと遺跡の素晴らしさはあまりわからないと思うので、とても共感しました。その他にもたくさん全谷里のお話をして頂きました。

 講演終了後、旧石器の石器製作の方法を見せて頂きました。いつも私達が行うやり方とはぜんぜん違っていて、迫力があり驚きました。夜は李館長を囲んだ懇親会を行い、講義とはまた違うお話をたくさんさせて頂き、交流を深めることができました。

 今回は、大学院の講義の一環であり、学内での開催となりましたが、また機会があれば皆さんにこの講演会を聞いていただきたいと思いました。

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