映像学科2年生の金森祥子さんによる、前田組「王様とボク」撮影所見学日記をこれから1日づつアップしていきます。
12月24日から26日までの3日間、前田先生が監督していた映画の撮影現場の見学に行ってきました。
覚えてる事をつらつら書きたいと思います。
まず1日目、12月24日。ロケ場所は小田原文学館でした。
私が着いた頃には既に撮影は始まっていて、20人以上のスタッフの方々がお仕事をされていました。
道路に面した撮影だったので、本番に入ると制作部の方々が車を止めて車両整備をしていました。前田先生の「スタート」の声で空気が一気に張りつめます。当たり前ですが、スタッフさんの人数がかなり多いです。全員がそれぞれに最小限の動きで効率よく仕事をこなしていました。
段ボール等で作ったケーキを床に落とすシーンがあって、カットの数だけ散らばったケーキのパーツを拾い集める作業を繰り返して、元取りに復元していました。
また、小学生のキャストさんもいらっしゃったのですが、周りのスタッフさん達は完全に大人として接していて、ふざけていたりすると「子どもだから」ということで甘やかすのではなく、しっかりと注意していました。みなさん『仕事』をしていて、大人も子どもも関係ないのだと思いました。
紙吹雪を撒くシーンの撮影だったのですが、撤収の時には1枚1枚拾って、その場には1枚も残さないように後片付けをしていました。(屋外の庭園の様な場所でした。言うまでもなくとても大変な作業です。)
撮影に使った小道具は殆どすぐに捨ててしまうそうです。取っておいても、後で買うことはなく、手作りの段ボールケーキもすぐにゴミ袋に入れられていました。
夕方になってロケバスで移動しました。行先は神奈川県の某トンネル。実は有名な心霊スポットだそうです。
夜の撮影でとても寒く、皆さんカイロを重宝していました。普通の道路だったので、車が通るときは撮影を一旦中止していました。
ここではカメラを台車に乗せての撮影でした。なるべくガタガタしないように台車の通るところは箒で掃いていました。
夜の撮影は照明部さんが忙しく動いていたと思います。2m以上の照明機材を使い、シーンによって照明の強さを変えたり、光を和らげるために半透明のシートを照明の前に設置したりしていました。
機材等が積んである車が駐車してあった場所と、撮影の現場が少し遠くて、スタッフさんが何度も行き来していました。
私は終電があったので22時頃には帰ったのですが、その日は日付が変わるまで撮影していたそうです。監督と何人かのスタッフさんは徹夜だと後で聞きました。
つづく
前田哲監督コメント「せっかくのクリスマスイブなのに、徹夜での撮影。しかも心霊スポットで、、、、
スタッフからは、サンタではなくてサタンがやって来たと言われた」