先日、ある学生と話していたことです。
今の世の中は、自然食品の味よりもケミカルに合成された味のほうにどうしても向かってしまう。それは、彼の実家が漬物屋であることからくる実感のようです。おもしろいことに、作品にもケミカルとnon-ケミカルがあるそうです。首都圏の美大と比較すると、ここ芸工大には、non-ケミカルな表現が強いという意見です。私はCGしてます。CG自体がそもそも合成であるので、ケミカルの範疇であるかと思えば、いや、私の作品表現は、完全にnon-ケミカルだそうです。
それ以来、しばしばケミカルな味について気になるようになってきました。
ファミレスの味、マクドの味、たしかに、私も、ときどき無性にカップヌードルを食べたくなります。かなり昔では、コーラが無性に飲みたくなったっりもしました。同じように作品にも、その時代の大衆を引き寄せる特有のケミカルな味があります。このケミカルという感覚とは、一体なんでしょうね。しばらくこのライン上で作品の味を確かめようと思います。
今回の写真は、メディアテークで卒業展覧会をしてたとき、会場の隣にあった空間です。これはnon-ケミカルな空間と思います。
私のCG表現への思いを述べたインタビューを、WOW LAB というユニットがネットに載せてくれました。読み返してみると、やはり私はnon-ケミカルであるようです。
http://www.project-logue.jp/index.php?ref=top
このWOW LABには芸工大の卒業生が多くいます。またの機会に紹介させてもらいます。