TRSO(Tohoku Revival Services Organization=東北復興支援機構)は、もと山形県知事公舎だった建物を2011年5月に改修し、東北芸術工科大学が同5月に設立した復興プロジェクトセンター。本学で教鞭をとるクリエイターの造形ワークショップ、南相馬の子どもたちを山形に招待するアート林間学校、自主避難母子の交流ピクニック、他大学と連携した学生ボランティアバスの運行など、被災したコミュニティーへの〈教育リソース〉提供を軸に、複数の支援プロジェクトが継続中です。復興までのプロセスを次の東北を担う人材育成につなげていくために、アート、建築、映像、民俗学など幅広い学域が恊働し、多くの学生が現地の支援活動に参画しています。
震災直後は復興ボランティアバス『スマイルエンジン山形』の拠点となり、2011年5月から2012年9月まで45回運行、のべ1806名の学生・市民が被災地で支援活動を行ないました。また、アーティストによる「3.11以後のアートの役割」を考察する企画展や、プロジェクトの記録展を随時開催しています。TRSOは、アーティストやデザイナーによる復興プロジェクトをマネージメントするとともに、有志学生(福興会議)や市民によるボランティア活動や、企業やNGOと連携した教育振興事業を推進し、東日本大震災後の〈新しい社会、新しい東北〉を創造するプロジェクトルームとして活動していきます。
宮本武典(東北芸術工科大学准教授・美術館大学センター主任学芸員)
●学生チーム
福興会議(http://fukukou.tuad.ac.jp)
●事務局スタッフ
地域連携推進室
2012 TRSO