湯守さんの「お地蔵さん」。

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ひじおりの灯、開催まであとひと月ほどとなりました。
今年は学生達の灯籠絵にくわえ、肘折地区からも作品を出品していただこう、ということで
6月10日、大学院生のメンバーと共に肘折で灯籠絵づくりのワークショップをしてきました。

平日の午後でしたが、旅館の方や肘折青年団の方々と、
それぞれがお仕事の合間を縫って作業に来てくださいました。ありがとうございました。

作業場は共同浴場・上の湯の2階にある「肘折センター」。
普段は日帰りのお客さんに有料で開放していたり、地区の寄り合いで地域の方が使用している、集会所のようなところです。
畳部屋の真下は男湯と女湯。湯浴みをしているおばあちゃん達のお喋りがたまに聞こえます。

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絵画を専攻している大学院生の田中さん、大坪さん、浅野さんによる手引きで金・銀の「箔貼り」を和紙に施します。
描いたのは、肘折カルデラにそびえたつ『三角山』と、温泉街の傍に流れる『銅山川』。

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お地蔵様の導きで温泉を発見したという肘折温泉の開湯伝説にちなんで、
参加者で、ひとり1枚づつ消しゴム版画で『お地蔵さん』を彫っていきます。
参考までにと大学図書館から持ってきた画集のなかで笑っているのは、
おおらかに神仏の姿が描かれた作品で知られる青森の版画家・棟方志功さん。

青年団の里実子さん、絵梨さん、浩人さん達にはじまり
大穀屋の道彦さん、肘折ホテルのおかみさん、大蔵村役場の職員さん、湯治客のご夫婦、
今年灯籠絵を出品いただく坂本大三郎さんにも参加して貰い、それぞれ膝をつき合わせて版づくり。
作業の音と合間のお喋りが、時間と共にゆるやかに流れていきます。

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↑春に販売し始め、好評の『肘折サイダー』のラベルの原版。坂本さん作です。

つくっていただいた版をもとに、これから大学で作品を完成させます。
それぞれに彫られたお地蔵さん達はにこにこしていたり目を閉じて微笑んでいたりと、どれも優しい表情をたたえていました。
やわらかい眼差しで、肘折の未来を明るく導いてくれますように。

灯籠が出来上がったら、7/27[土]から共同浴場・上の湯の番台で灯されます。
小さなお地蔵さん達にぜひ会いに来て下さい。
 

立花泰香(美術館大学センター事務局)

 

 

 

 

 

 

 

 

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