『季刊東北学』 第5号
特集:里山・里海 暮らしの中の山と海
2005年11月1日
発行:東北芸術工科大学東北文化研究センター
発売:柏書房 ¥2,000(税込)
【座談会】
里山・里海の民俗システム ― 人間と自然との関係の変容と新たな創出― 秋道智彌・野本寛一・赤坂憲雄・田口洋美
【特集】里山・里海 ― 暮らしの中の山と海
[論考]
《里山》
〈人為の加わった森〉の環境史 ― 池谷和信
里山環境のフィールドワーク ― 島根県匹見町の限界集落調査から ― 笠松浩樹
日本人と野生動物 ― 予期される混乱について ― 羽澄俊裕
森林に追い上げたニホンジカの問題 ― 古林堅恒
近代における市場経済化と生業の変化 ― 信濃秋山郷に見られる人為的圧力の後退を中心に
― 田口洋美
湖北農村の生活と山林 ― 岸本誠司
《里海》
離島生活の論理 ― クチモライ・ヤリモライ慣行をめぐって ― 小島孝夫
繰り返されたアザラシの利用 ― 知床の里海文化 ― 宇仁義和
丹後袖志冬物語 ― 海の紙漉き「岩ノリ漉き」 ― 井之本泰
アンバサンに見られる里海の記憶 ― 宮城県牡鹿半島奇磯浜をフィールドから ― ヨハネス・春水・ウィルヘム
韓国の里海利用の慣行 ― ワカメ漁場を中心に ― 李善愛
《個別論考》
風土形成序説 ― 浪江町の風景を読むことを通して ― 廣瀬俊介
[エッセイ]
『遠野物語』のもつ意味 ― 饗庭孝男
そして鬼は降る ― 高山文彦
[連載]
日本民間信仰史研究序説-2 山の民・川の民 井上鋭夫批判を中心に ― 谷川健一
済州島の民俗-5 山房山 薪・材木・牧草、そして放牧について ― 高光敏(李恵燕・訳)
風土の旅人たち-5 岡本太郎/沖縄、ひとつの恋のような(中) ― 赤坂憲雄
内藤湖南への旅-10 『文明の生態史観』以後 梅棹忠夫の仕事 ― 粕谷一希
鉄よ!-9 鉄よ! 日本近代製鉄の父・大島高任 ― 橋本克彦
ラオス 山からの伝言-5 モン 口承の世界2 「みなしごと殿様」 ― 安井清子
[東北学の窓]
御巣鷹の死者は何を愬えかけているか?(時評) ― 中村生雄
世界史的な視野から見た日本の「発見」者たち(書評) ― 田口洋美
[口絵]
グレートジャーニー[人と文化の間-5]
極北の犬たち ― 関野吉晴