『東北学』vol.7

  • 東北学07

特集:〈北〉の精神史
2002年10月25日
発行:東北芸術工科大学 東北文化研究センター
発売:作品社 ¥2,100(税込)

《目次》
特別座談・差別と穢れ
差別のそこにある卑賤や穢れという観念 ― 横井清・辻本正教・赤坂憲雄
補論 身分の観念をめぐる二、三の問題 いわゆる「賤視」を中心に(横井清)
特集によせて
【特集】〈北〉の精神史

●インタビュー
アイヌ文化の原像 交易の民としてのアイヌ ― 大塚和義

●論考
「ユーカラ」に探るアイヌ民族の歴史 ― 榎森進
石焼鯨について アイヌの鯨利用と交易 ― 菊池勇夫
ミンツチの起源譚 ― 三浦佑之
樺太アイヌ民俗誌 ― 村崎恭子
沙流アイヌの葬制と他界観 若干の問題について ― 荻原真子
熊送りの成立過程 考古学的研究の現状と課題 ― 佐藤孝雄
遺伝子から探るヒグマの渡来史と古代文化との関係 ― 増田隆一
〈アイヌ〉学の語り手たち アイヌと金田一京介 ― 丸山隆司
北方の狩猟誌 その環境と技術をめぐって ― 田口洋美
北アジアの中の東北、その民俗世界 日本文化の基層にある北方文化 ― 赤羽正春

●座談
いくつもの東北へ 文化の境界が示す東北像 ― 工藤雅樹・入間田宣夫・赤坂憲雄

●論考
北の中世・書きかえられる十三湊と安藤氏 ― 斉藤利男
中世東北の境界 ― 大石直正
近代と東北 ― 河西英通
小正月の風景(上)〔連載・菅江真澄④〕 ― 赤坂憲雄

●エッセイ
いそ山かげのさくら花 ― 安水稔和
ロシア極東、記憶の案内人 ― 姜信子
胡四王山ともう一つの白鳥伝説 ― 吉田文憲

●連載
新連載・吹き溜まる南の民具 脱穀用具①ムギウチダイとマッポ ― 川野和昭
東北の原風景⑦東北竈神の精神史 火・水・死体・金属・タイシ ― 内藤正敏
美術という場から⑤ユニット0・0 ― 堀浩哉

●東北学の窓
靖国問題とお盆(時評) ― 中村生雄
みちのくを支えた庶民のこころ(書評・菊地和博『庶民信仰と伝承芸能』) ― 武田正
地域社会とアカデミズムの連動(書評・西秋良宏・宇田川洋編『北の異界』) ― 菊地和博
〈古代の古代〉というイメージをめぐって(書評・工藤隆『中国少数民族と日本文化』) ― 六車由実

●巻頭フォト
竈神・内藤正敏