『真壁仁研究』 第3号
特集:詩
2002年12月1日
発行・発売:東北芸術工科大学東北文化研究センター
¥2,100(税込)
【講演録】
農業問題を語る/真壁仁
【特集・詩】
●詩集論考
外野席からの「街の百姓考」―はざまを生きたダンディ青蜥蜴 ― 阿部宗一郎
詩集『青猪の歌』をめぐるヒューマニズムの思想―その大いなる幻想 ― 尾花千朔
真壁仁における大きな峠―日本の湿った風土について ― 畠山義郎
螺旋の方位―『蔵王詩集 氷の花』考 ― 大場義宏
『失意と雲』にみる真壁仁の抒情 ― 高橋菊子
絶筆「一揆録―七篇の詩」とその深い思想性―支配権力の農民収奪・抑圧に対する誇り高い抵抗のうた― ― 佐藤豊彦
真壁仁詩集『冬の鹿』考 ― 木津川昭夫
●詩人論考
真壁仁の世界 ― 松永伍一
民衆風土の守護霊―真壁仁への生活綴方的アプローチ ― 小坂太郎
ある農民詩人の限界―真壁仁の農民詩について ― 清野正秋
●詩作品鑑賞
労働と愛/高橋英司
真壁仁における「日本海」のイメージについて ― 相蘇清太郎
真壁仁・その〈夜〉の顔 ― 高啓
名詩の韻律 ― 芝春也
魂は翼をつけて ― 遠藤智与子
自然の勧請と思想の感情の融合言語 ― 斎藤範雄
原風景―喪失からの出発 ― 近江正人
〈果実〉に映るふたつの詩魂 ― いとう柚子
【エッセイ】
<詩人へのまなざし>
ベトナムとの共感 ― 中村梧郎
「水はいたるところにひそんでいる」 ― 渡辺えり子
あの日に帰る音楽がある ― 大友俊
詩人の眼 ― 奥村幸雄
《追悼・真壁仁》痛みのとれたことばで、ゆっくり語りたい ― 黒田晶子
恥らう詩人、均衡の農民―真壁仁に出会う ― 小岩環
高村智恵子切り紙絵展の思い出 ― 佐藤正巳
青猪は走り続ける ― 千田哲史
真壁先生と子どもたちの詩 ― 長谷川正
色彩への渇望―紅花以前の東北の色 ― 六車由実
【著作論考】
自醸から自立へ ― 古関良行
『最上川への回帰 評伝・小松均』―美術への視線、小松芸術の深遠に挑む ― 斎藤たきち
『北からの詩人論』ノート ― 岩井哲
『対話 希望の回想』のときのこと ― 簾内敬司
【シンポジウム】
〈青猪のごとくに〉
― 松永伍一/木村迪夫/高沢マキ/赤坂憲雄(司会)
【真壁仁発掘】
ノート「詩論研究 外」―『青猪の歌』刊行の頃 ― 須貝和輔
【寄稿】
農本主義・美の陥穽―秋山清の『北緯五十度』批判のはらむ問題 ― 新藤謙
真壁仁 徴兵忌避に至るまで ― 玉田尊英
【エッセイ】
闘いと共感と
真壁さんと選挙 ― 相馬健一
「化外の風土、東北」について ― 古澤茂堂
思い出が呼ぶ ― 更科千恵
北国にいきた南国の女性 ― 石垣金星
“おらあ職人だもんなあ”のこころ ― 伊藤隆
慈父のような ― 内川吉男
東北民研の調査の中で ― 大森定
真壁仁と『山形文学』 ― かむろたけし
畑で育てる通貨 ― 虫賀宗博
須藤先生と真壁先生のはざまで ― 横山良介
戦いすんで 日が暮れて「真壁さーん」 ― 吉田コト
【講演録】
『真壁仁研究』発刊のねらい ― 菊地和博
真壁仁・更科源蔵往復書簡 1932(昭和7)年~34年(9) ― 川田信夫・斎藤たきち