私の推薦図書?


 私の推薦図書をこれから一冊ずつアップすることにします。
 まずは、野田高梧著「シナリオ構造論」。
 野田高梧さんは、小津安二郎監督作品の脚本家として有名です。
 小津さんと野田さんの脚本は、三ヶ月間におよぶ合宿によって書かれました。毎日ふたりでお酒を一升飲み干すので、一升瓶が百本空になった頃、やっと一本の脚本が完成したそうです。
 野田高梧さんはインテリで人望も厚く、初代のシナリオ作家協会の会長も務めました。
 この野田さんが書いた、「シナリオ構造論」は、日本で最初の本格的なシナリオの技術書として多くの人に愛読されました。
 昔は脚本の参考書は少なく、この書籍は、脚本家のバイブル的存在でした。
 私より上の世代で、この本を読まないで脚本家になった人はほとんどいないでしょう。
 東北芸術工科大学での「物語構造論」は、野田高梧さんの「シナリオ構造論」の考え方を継承した内容で講義を行なっております。
 

「シナリオ構造論」野田高梧著

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