「自分の限界は作るな。そして自分の仕事に魂を込めろ」この言葉は、私がインターンシップ先の社長様に頂いた言葉だ。8月21日。夏真っ只中の東京で25日間インターンシップとして仕事の体験をさせて頂いた。憧れのCM制作は驚きの連続だったという反面、思っていた通りという一面もあった。そういった意味で、素晴らしい25日間だったと言える。私はその期間で2社の制作会社で仕事を体験し、3本のCMの撮影に携わることができた。私は撮影が制作会社の仕事だと思っていたが、それは間違いだった。制作会社は撮影の前の準備段階が仕事として一番重要なのだということを知ったのだ。私が一番お世話になった方は、プロダクションマネージャーという役職の方だったが、机上には山のような書類、足下には紙袋から溢れ出す書類、また机の後ろの棚にも書類と、書類だらけのデスク回りだった。15秒、30秒という短いCMを作るのに、これだけの資料が集められ、それを映像に反映する現場をリアルに見て感じた瞬間だった。撮影前は、広告代理店やディレクター、クライアントとの打ち合わせや、オーディション、ロケハン、小道具の買い出し等、色々なお手伝いをさせて頂いた。撮影はスタジオ撮影、ロケ撮影、ハウススタジオ撮影と、様々な現場を体験することができた。現場によって、地域住民への配慮だったり、大掛かりな美術を入れたりとやることは様々だ。面白いと思ったのは、ロケ撮影でセミの鳴き声がうるさいので、散水をしてセミを追い払うという準備が印象深かった。今回の体験でしみじみ感じたことは、人との出会いがたくさんある仕事だということだ。お世話になった制作会社の方々や、車輌、プランナー、ディレクター、カメラマン、照明スタッフ、クライアント。この期間でもたくさんの人と繋がることが出来たし、この出会いは一度だけではないような気がする。この出会いがこれからの人生に少しでも影響する気がしてならない。そんな環境で仕事をしているスタッフの方々は、生き生きとしていた。たくさんの出会いが生まれる仕事はやりがいがあるんだろうなと思う。私もそんな仕事に巡り会いたいと心から思った。
インターンから帰り、自分の家のテレビで自分が参加したCMを観ることが出来たが、それは最高の瞬間だった。もうやりがいというものが一気にこみ上げてきたのだ。準備が撮影がどんなに辛かろうと、このオンエアを観れば全てが報われる。CM制作会社の醍醐味のような気がした。
今回の体験を残りの大学生活で存分に活かして、自分の制作に精進して行きたいと思う。