春の取材合宿へ

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5月16日(土)から18(月)までの3日間、「ひじおりの灯 2015」の作画を担当する学生・卒業生たちが肘折温泉の旅館に滞在し、灯籠絵制作のための取材合宿を行いました。

合宿では、温泉街や地蔵倉、鉱山跡などを案内いただくとともに、自らの足で肘折を歩き、画学生ならではのスケッチや地元の方への聞き書きを通じて、肘折の暮らしや歴史に触れ学んでいきます。

昨晩の雨のためかごうごうと音を鳴らして流れる銅山川。
雨が上がり、ひかりが満ちていく周辺の木々。
地元の人と湯の中で出会う共同浴場。
朝市並んだ採れたての山菜と、ラフに浴衣をまとって歩く湯治客。
春の地区作業を終え、開通したばかりの地蔵倉。そこから山々へ響く法螺貝の音。
林を抜けまだ足元に雪が残る大蔵鉱山跡への道。
その残雪の間から顔を出す若々しい新芽たち。
そして何よりも、取材で歩き回った身体をまさに“あたたかく”迎えてくれた温泉。
肘折を後にするころには、いくつもの肘折の断片に出会えたように思います。

自主取材では、霊峰月山への登山口のひとつ「肘折口」まで歩くもの、旅館のおかみさんから幼い頃の行事や遊びについて聞くもの、ご主人とお茶を飲みながらお茶の間に並べられたこけしの話を聞くもの、温泉の湯に潜り流れる音に耳を澄ますものなど。
参加した学生たちは、それぞれの感性と丁寧な取材によって各々の「肘折」を捉えたようでした。

今回の取材合宿では、実行委員会の皆さま、学生たちを受け入れてくださった各旅館の皆さまをはじめ、肘折地区の皆さまに大変お世話になりました。ありがとうございました。

3日間の取材をもとに、今週から各々のアトリエで灯籠制作がスタートします。

(美術館大学センター事務局 鈴木淑子)

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