「ひじおりの灯 2015」開幕!―絵語り・夜語り

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7月25日(土)より、「ひじおりの灯 2015」がはじまりました。今年で9年目・9回目の点灯。5月の取材合宿で肘折入りした学生・卒業生たちが出会った肘折温泉の情景・物語。今年は7月25日(土)~8月2日(日)をコアウィーク期間とし、温泉街での点灯のほか、湯治宿「つたや金兵衛」さんの湯治部屋での点灯、そして旧郵便局舎内では三瀬夏之介さんの屏風絵「肘折幻想」の展示も行っています。

毎夏、点灯初日の夜に行われている灯籠絵鑑賞会&トーク「絵語り・夜語り」。いつもは点々と灯りがともる温泉街をそぞり歩きながらの鑑賞でしたが、今年は雨天を想定し、肘折温泉の旅館「つたや金兵衛」さんの風情ある湯治部屋をお借りしての一斉点灯でした。

今年の新作灯籠は18基。旧郵便局舎前で制作者たちによる自己紹介を行ったあと、ご来場いただいた皆さんと一緒に湯治部屋へ。灯りがともった灯籠絵の前、制作者自らが灯籠に描かれた物語や制作エピソードをお話しました。「ここに描いてあるのは何?」とか、「このこけしはおらにそっくりだ~」「あら~ほんとだにゃぁ」など、いつもより近い灯籠の灯りに顔まで照らされながら、肘折の皆さんや湯治客の皆さんとの会話も弾みます。

温泉街に面した表通りから眺めていると、その姿はまるでひとつの大きな灯籠。43の灯りのもと、制作者や肘折の皆さん、そして湯治客の行き交いや話し声がその灯籠の物語の中に入り込んだかのように揺らめきます。だんだんと日が暮れていく時間の流れとともに、影は濃く、光はよりあたたかく。肘折カルデラの底に灯った大きな灯籠は、夏の夜の肘折を照らし続けていました。

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嬉しいことに、ベビーラッシュな肘折温泉。“子どもたちは肘折のひかり”だと、地区の子どもたちを描いた灯籠も登場しました。肘折温泉を照らす「ひじおりの灯」のあかりも、地区にとってのひかりになってくれたら、こんな嬉しいことはありません。

ご来場いただいた皆さま、見に(見守りに)来てくださった肘折地区の皆さま、ありがとうございました。昨晩(26日)からは、温泉街でも点灯しています。湯治場・肘折を描いた43景と、温泉と、夏の夜。暑い日に入る熱い温泉は最高です。同時開催した「肘学」の様子はまた後ほど!
今夜も、あかりを灯してお待ちしております。

(美術館大学センター 事務局 鈴木淑子)

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Information:「肘折黒、営業中!」
肘折青年団がひらく移動式のCafé&Bar「肘折黒」。7月25日(土)~8月2日(日)のコアウィーク期間中、毎夜、開店しています。そのうち4夜は日替わりマスターをお招きし、マスターが入れる美味しいお酒と美味しい話をお楽しみいただけます。場所は旧郵便局舎とカネヤマ商店さんの前の通りの一角をお借りして。「黒」の名のもと、黒く四角い屋台&昨年のビエンナーレで日替わりマスターとともに皆さまを迎えたあの“ピンクの灯り”が目印です。

日替わりマスター↓

7.25|小国健 さん
勝沼醸造さんで醸造に携わる経験を持つワインのスペシャリスト。山形では知る人ぞ知るワインマスター。眠りの王子の異名を持つ。舟形町在住。

7.26|伊藤雄一 さん
新庄市にあるWine Ber「オキノコミチ」店主。DJ/ライター/編集者/ラッパーなど多くの顔を持つ。温泉×灯籠×オキノコミチ。

7.29|久我健 さん
宮城県村田町の大沼酒造店さんが醸しているお酒「乾坤一」。日本酒界のイチローと呼ばれる(似ているため)次期蔵元。dancyu日本酒特集でも取り上げられました。乾坤一berがまさかの肘折開催。

7.30|小屋圭一郎 さん
東北最古(!)といわれる地元大蔵村の小屋酒造さんの若旦那。代表銘柄「絹」「花羽陽」を醸しています。酒造りの心意気やこだわりを直に聞きながら呑むことのできる貴重な機会です。

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