発掘現場では遺跡の写真測量図化や俯瞰写真撮影のため、ラジコンヘリや実機(ヘリ・セスナ)を使う。
今日、戸塚山でも175号墳でラジヘリによる写真撮影を行った。
実は発掘はまだ終わっていないのである。昨日、今日と現場に通っている。
昔は、現場にヘリを下ろすのが比較的簡単だったため、発掘のたびにヘリにのせてもらって空中散歩を楽しんだ。法改正か何かで厳しくなってからはヘリポートまで行って乗るようになった。
ヘリに大型カメラを積んで測量するのが一般化するまではセスナで空中写真を撮っていた。地上200mぐらいまで急降下し(失速ブザーが鳴る(>_<))、機体を真横にして、小さな窓から真下の遺跡の写真を撮った。キーを回し、エンジンを止めて急降下するパイロットもいて(一般的とは思いたくない)スリル満点だった。
図化測量は実機から、地上で操作するバルーンやリフトなど現場の環境に応じた多様な撮影機材が開発された。そして俯瞰写真が合わせてとれ、小回りが利くラジヘリが普及した。近年は地上の3Dレーザー計測が普及し、航空レーザーも遺跡測量に導入され始めている。測量成果をどう表現するか、機能性とコストのバランスによって今後も計測機器・搭載機械は変化していくだろう。
測量は機器の操作や表現力だけでない。一番大切なことは遺構と対話する力(問いかけ、読み取る力)であることを忘れないでほしい。