歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
*
2014-05-02

国見石の里をあるく

一山越えて国見石(福島県伊達郡国見町)の里を訪ねました。

ゼミの学生二人と某女子大のO先生が一緒でした。

 

まず役場で職員から福島県産石材のレクチャーを受け、それから車で町内を案内していただきました。国見石は近代の史料のなんと多いことか。羨ましい限りです。

 

私たちの車の中は異様な興奮に包まれました。石蔵や石塀がそこらじゅうにあったからです。一番驚いたのは同乗していた役場の人たちだったかもしれません。小坂では戦前と戦後の蔵が仲良く並んでいました。

 

 

ある石屋さんのお宅には大正6年建造の石蔵や図面が残っていました。栃木県の大谷から昭和40年ごろに導入した整形用の機械が今も現役で活躍。表面加工のローラーは2種類あって、それぞれ見たことのある痕跡だったので、「これだったのか!」と納得しました。

これに乗って削れられる石の気持ちになると、身が細る思いです。機械導入によって石の表情が一変しました。年代の基準になるので石蔵の時期を知るのに役立ちます。

 

石の町にもそれぞれ個性があって興味がそそられます。国見がなぜこれほど蔵が多いのか。国見は大谷の影響を色濃く受けているのに、なぜ高畠はほとんど受け入れなかったのか?

2年間高畠をあるいてきた学生たちが比較する「定点」を持っていることは強みです。

 

 

中国産間知石。こうやって入ってくるんだ~

最近の投稿

最近のコメント

アーカイブ

カテゴリー

メタ情報

東北芸術工科大学
TUADBLOG