前回の更新から時間が空いてしまいましたが歴史遺産調査演習Aの事後指導です
7月15日(土)、天童市にある西沼田遺跡公園に行って来ました!
西沼田遺跡は古墳時代の農村集落の遺跡であり、国指定史跡です。
地域の環境に適応した遺跡整備や管理運営について、また指定管理者であるNPO法人の活動について学んできました。
今回はそのときの様子をお届けします。
北野先生に運転していただき遺跡公園に到着!
西沼田遺跡公園では歴史遺産学科を卒業された先輩が働いていらっしゃいました。
ガイダンス施設からは遺跡公園の建物が見えますね!
西沼田遺跡のある土地は湿地帯で米作りに適しているものの穴を掘ることが難しいので
竪穴住居ではなく平地式の住居が建てられていたそうです。
また、遺跡公園内に生えている植物は発掘当時見つかった花粉を参考に植えられているそうです。
ですが、当時と気候が変わってしまったためか、育つのが難しい植物もいるのだそうです。
さあ、材料を抱えていざカレー作りへ!
火をおこすにはまず火種を作る必要があり、赤い炎が見えたら第一段階はクリア
そこから器に移して空気を入れながら火をおこしていきます。
着火剤には杉皮やゼンマイがよく燃えるので適しているんだとか。
かまどに火がついた!
カレーの具材の入った縄文土器、お米が入った弥生土器も設置完了です。
今回使用させていただいた平地式住居。竪穴住居と違い入ったときに段差がありません。
また、普段から地元のおばあさん方が火を焚いておられるので、ほかの遺跡に復元された住居と違い生活感のようなものを感じました。
外に出て北野先生が解説してくださいました。
ただ、この平地式住居窓が小さく、上に煙の抜け穴がなく……。
何度か室内が煙まみれになりました!!これ設計ミスでは(-_-;)・・・・・
息が苦しいので避難しながら、かまどとカレーを見ます。
そしてついにカレー完成!
現在NPO法人サポーターズ・ネットワークとして活動されている学科の先輩にもカレーを食べていただきました。
カレーを食べ終わったあとはガイダンス施設にて遺跡や遺跡の保存管理についてのお話を伺いました。
遺跡の立地に応じた管理が行われていますが、管理上の問題で遺跡公園内を流れる川の大きさを遺跡本来の大きさから変えていることなど、発見されたそのままの姿で遺跡を残すことの難しさを感じました。遺構を埋め戻して復元された小川はビオトープのように生態系を保全しています。当時食べられていたジュズダマが栽培され、ヤマグワの木も植えられていました。小川のほとりでは少年のようにひとり白いタモを振り回しているおじさんがいました。聞くと、飼っているカナチョロの餌(小さなバッタ)をとっているそうです。そんな風に親しまれている遺跡公園もいいなと思いました。
1日のなかで当時の人々の生活を感じ、遺跡や遺跡の保存・活用について学ぶなどとてもよい経験ができました。
みなさん、お疲れ様でした!
(1年 佐藤)