今日は、近年植物考古学の研究で目覚ましい成果をあげている佐々木由香先生を講師にお迎えし、圧痕レプリカ法の授業を行いました。
レクチャー、採取・観察法の実習、現生標本との対比を行った後で、山形市内出土の弥生時代中期の土器から実際にたくさんのレプリカを採取しました。
きれいな稲籾、織物、指紋、施文具等さまざまな圧痕からレプリカを採りました。
普段の授業では見せない学生の嬉々とした表情に戸惑う一方で、長く土器を見続けてきた自負が脆くも崩れる一日でもありました。「観察は見たいものしか見ない」「経験したものしか見えない」
私たちは、滋賀県の子供たち(石田三成CM)が言うように自分の中にある「東軍メガネ」を疑うことと、新しい世界をみるもう一つのメガネを獲得していかないといけません。それもやがては東軍メガネになるからです。
今日はそんなことも教えていただきました。頭をガ-ンと叩かれる、目から鱗が落ちる、どれもしっくりとは来ませんが、こんな日はドキドキしてうれしくなります。
「圧痕めがね」をかけてくれる学生が一人でも増えることを願っています。