フィールド調査に通っているとかならず心を和ませてくれる犬に出会う。
3年前から通いだした上山市楢下でもみんなのアイドルだったのがT家の「紫音(しおん)」ちゃん。
愛くるしいサモエドで、暑い時も寒い時も学生たちの心の支えになってくれていた。
その紫音ちゃんが12月5日の朝、天国に旅立った。
知ったのは1週間後だったが、学生たちに連絡したら日本画のS君がすぐに花を買って届けてくれた。
彼の気持ちと行動にあたたかいものを感じずにはいられなかった。
毎週のように通っていた楢下の秋のイベントが一通り終わったのが11月末。それを待ったかのようなタイミングだった。
合掌
同時に6年間通った高畠町の高安という集落を思い出した。ここでもサモエドのロッキーというアイドル犬がいた。
毎年夏休み1か月余り、高安に通って須恵器窯跡の発掘調査をした。
現場の入口にあるKさん家にいたのがロッキーだった。
朝現場の山に入るときも、1日の作業を終えて帰るときもロッキーはそこにいた。
6年間の最後の調査が終わった9月、学生たちがもう来なくなるのを見計らうかのように逝った。
この6年間を過ごした学生たちは、発掘とブドウ畑とロッキーがセットで脳裏に刻まれている。
この二つの出来事が私にはダブってみえた・・・・