2月9日山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館研修室において、平成25年度考古資料検討会が行なわれました。本学の長井謙治講師による調査報告もありました。
夏の歴史遺産学科の発掘調査においてお世話になった地元の方々への感謝の気持ちをこめて、発掘に参加した学生6人はいざ、山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館へと出発しました。あいにく天気は大雪でしたが、無事目的地へと到着し、着いたと同時に発掘の際にお世話になった職員の方々にお礼を述べ、急いで考古資料を展示し、発表へと備えました。
遺物を展示する学生たち
展示された日向洞窟の遺物
平成25年度に県内で行われた発掘調査や、これまでに発掘された資料についての報告と検討が主に行われました。
基調報告「2013年県内の発掘調査の概要」 県文化財・生涯学習課 竹田純子 氏
調査報告
(1)日向洞窟西地区遺跡(高畠町)東北芸術工科大学 長井謙治 氏
(2)元宿北遺跡(川西町)県埋蔵文化財センター 菅原哲文 氏
(3)台遺跡(長井市)長井市教育委員会 岩崎義信 氏
(4)米沢舘山城跡(米沢市)米沢市教育委員会 佐藤公保 氏
研究報告「酒田市飛島西海岸製塩遺跡」 東北歴史博物館 相原淳一 氏
この順に発表が行われ、学生や一般の参加者も報告が終わるたびに質問を投げかけ、とても熱い質疑応答がくりかえし行なわれました。
時代や種別がまったく違う遺跡の説明がされたため、調査の概要や遺構の様子の説明なども多種多様な違いがあり、それにまた関心がわきました。すべての発表者が何らかの成果をあげており、新しい発見をつかむ様子が目にとれ、よい刺激となりました。また、発表者方からスライドの発表や展示遺物の説明を受けこれからの発掘を通して学生が発表する立場になった際どのように展示・発表を行えばよいのかなどの具体的な説明を受ける事もできたためこれからの発掘調査に向けたよい体験となりました。
長井先生のご講演の様子
発掘資料を説明をする芸工大生(左より、佐藤鎮雄前館長、佐藤庄一氏)
今回多くの参加者の方々が学生の私たちに善意で過去の発掘のお話や資料整理の説明を発表外の時間にお話ししてくださり、まだまだ知識や経験が足りない私たちにとってこのお話は、これからの発掘調査やその後の作業の大きな助けとなる事だと思うので今回の討論会の内容を忘れずにこれからも考古学に向き合っていきたいです。
お昼に皆で食べた龍上海の味噌ラーメンと帰る際に雪の中遊びまわった事もよい思い出です…