発掘調査はだいたい終盤に大きなドラマが待っている。もちろん、そんなことはないに越したことはない。
前庭部からピット列が検出された。柱列の可能性が高い。1つは最初からみえていたが、精査したら3個になった。古墳の入り口に敷き石を囲むように木造のなんらかの施設が廻っていたようだ。
この古墳は円墳ということになっている。昨日の調査委員会でも指摘されたが、実は墳裾の石積みは多角形になっている。墳丘は東西が長く、南北は短い。遺跡は想像力(可能性)をもって調査に望まないと見落としてしまう遺構が多い(ほんとは見つけられる遺構の方が少ないのだろう)。
終末期古墳にはこのような形態は少なくないようだ。「円墳」という思い込み…は恐ろしい。