朝一に出かけ、高畠町にある石鳥居の解体修理作業の様子を記録した。石の会会長が一人で全作業を行う。見事というほかない。
経年変化と震災で変形した石鳥居を8月のお祭の前に直してくれと依頼があった。地元の方も見守るなか、手際良く一つ一つの部材がはずされていく。寛政6年製の石鳥居で210年前のものだ。70歳すぎのおじいさんは、子供の頃鳥居の笠木の上に登って遊んだ話を聞かせてくれた。
以前、会長の父親から機械以前の鳥居の建て方を教えてもらった。現代はカニクレーンやチェーンブロックなど便利なものがある。道具等は変わったが基本的な工程はほとんど変わらない。職人さんの細かな石扱いや細部の見極め・判断は伝統技術そのものだった。
さらに驚いたのは、会長曰く「俺、鳥居解体するのは初めてだ」と。
左の柱が沈下。右が内側に転ぶと同時に、奥に大きく傾いている。
解体前の鳥居