ゼミ旅行2日目はいよいよ落合集落へ向かいます!
落合集落は三好市東祖谷のほぼ中央に位置しており、山の斜面に沿って広がる集落です。今日は明日から始まる調査に向けた下見を行います。
その前に、まずは徳島市内にある徳島県立博物館で情報収集です。
徳島県立博物館は文化の森総合公園内にあります。園内には徳島県立図書館、徳島県立公文書館等もあり、一日過ごせるくらい充実しています。
開館まで時間があったので園内にある王子神社、別称「猫神さん」に寄り道しました。
この神社の主?の猫さんが迎えてくれました。
開運合格・学業成就等の神様だそうで、皆さん熱心にお参りしていました。
猫さんとお別れし、博物館へ。
徳島県立博物館は人文科学系と自然科学の各分野をあわせた総合博物館です。分野ごとの展示室と迫力ある化石をはじめとする展示の数々、企画展「ザ・モンスター~海と陸のへんてこ生物たち~」も開催しており見どころ満載でした。
常設展は日本列島・四国の成り立ちから現在の徳島までの自然と暮らしを網羅する展示になっています。私は東祖谷の山林についての展示に注目しながら見て回りました。植生している木の紹介の他、木地師についての展示がありましたが疑問は尽きず。明日からの調査で情報収集したいです。また、以前考古学の授業で教えていただいた、「サヌカイト」という石器の材料となる石を見ることができました。実際に触ったり叩いたりすることができたのですが、とても良い音がしました。割ってみたかった…。
各自興味のある展示を自由に見て回り、調査に備えていました。
落合集落までの道も学芸員さんに聞いて、情報収集完了。落合集落へ出発です!
落合集落までは、なるべく街道などの当時の人々が歩いたルートを進んで行きます。
移動中も窓の外の景色に興味津々です。珍しい鬼瓦や山の斜面に立ち並ぶ家々と畑、川にある石も東北にあるものとは違いました。徳島県には面白そうな地域が沢山ありそうです。
休憩をはさみながら、山道を行くこと約3時間半。ついに落合集落に到着です!
あいにくの曇り空でしたが、落合集落のが見えた時には驚きと感動が沸き上がりました。事前調査はしていたものの、急な山の斜面にある集落の迫力、道の細やかさ、随所に見られる石垣等々、想像を超えた景色が広がっていました。
早速明日の調査に向けた下見を開始です。
各々自分のテーマに合わせて集落を見て回りました。集落中に張り巡らせている里道(赤筋道)を歩いて行くのですが、迷路のようで現在地確認も一苦労です。行く先行く先気になる物が多々ありました。この畑では何を作っているのか、所々にあるススキ原とそれを刈る人達、石垣の石も一味違う感じがします。
明日からの調査が楽しみですね。
実際に歩くことで山の斜面で暮らすということがいかに大変か痛感しました。斜面であるため、水平な場所が必要な田んぼを作るのは難しく、集落のほとんどが畑でした。ですが、中には田んぼが数ヶ所。その田んぼも石垣で水平にするというひと手間が見られました。
畑では蕎麦が目立ちます。一面に広がる蕎麦畑と集落の景色は絶景でした。お米を育てていない落合集落のエネルギー源のようです。
また、想像以上に赤筋道を歩くのは大変でした。赤筋道には石が敷いてあるのですが、それでも上るのが大変な所や足場が悪い所もありました。それでも、赤筋道がどこに通じるのか熟知し、生活で利用している落合集落の皆さんを尊敬せずにはいられませんでした。そんな中、皆さん買い物はどうしているのか、地域の集まりに行くだけでも一苦労ではないか、道の補修も大変なのではないか等疑問もわきました。
まだまだ見て回りたかったのですが、強い雨が降り出したため切り上げてホテルへ。
ホテルでは下調べの報告と、明日の調査計画の立て直しです。当初の予定通りとはいかず、テーマを若干変更したり調査方法を考え直したり、全員で動きを確認して2日目は終了しました。
明日は調査当日、頑張りましょう!
(3年 小関)