歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2013-01-14

街中で土器が売れる理由

12月30日

朝から強風で涼しい。昨日外に干した洗濯物が飛んで行った。

今日は二人がタイに帰るのでフレンドシップブリッジⅢからナコンパノムへ出た。空港とバスターミナルに二人を送ってから南下し、今度はムクダハンからフレンドシップブリッジⅡを渡ってサワンナケートに入った。

車は出入国で相当お金がとられる。挙句の果てに、サワンナケートではいわれもない罪でポリスにつかまる。600THBをなんとか400THB(なぜかタイバーツ)にまけてもらったが、もちろん領収書などない。あの警官たちは今晩何をたべるのだろうか。ラオスでは罰金とパンクはあきらめないといけない。

 

 

中途半端な時間だったので、夕方街中のポットショップの調査に出かけた。閉店していたが、外から覗いていると店主家族が中に入れと門をあけてくれた。モーナムやハイ、クロックは見覚えのあるもの。モーナムは一昨年調査したブッドン村、ハイはノンボック村の産だ。

なぜこんなにたくさん土器を置いてあるの?

おばちゃん曰く、よく売れるからだよ!

水道や冷蔵庫、プラ容器の普及で水甕はもう売れない、だから土器作り村が廃れる・・・単純にそう思っていたのでちょっと???

特に今年はよく売れたよ!それはね・・・・・

タイのイサーンからラオスでは「クンバンマイ」という新築儀礼に土器が不可欠なのである。新居の部屋の中に土器を置いて、水と米を入れて祀るのである。その後、いろんな村で聞いたところ、少ないところで1個、多いところでは5個使う。結婚式の祝儀入れにも使うさ。わざわざ土器が写った写真を持ってきて見せてくれた。もちろん葬儀にも使う。

 

このように土器は実用的機能とは別に、宗教的意味が付与されて、人生の節目節目で使われ続けているのである。日本でも素焼きの「かわらけ」がいまでも結婚式や厄払いに使われるのと似ている。

 

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