歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
*
2009-10-30

50年ぶりの再会


2年生の考古資料分析法の授業では、夏休みに発掘した高畠町北目古墳群と酒田市飛島蕨山遺跡の出土品の整理をしています。飛鳥・奈良時代の須恵器、土師器と縄文時代中期の石器・土器が机の上に所狭しと並んでいます。
注記作業、分類接合作業の真っ最中です。

北目古墳群では1959年(昭和34)に山形大学により2基の古墳が発掘調査されました。このとき調査された古墳がどれなのか、長く不明のままでした。このたび当時の出土品を県立考古資料館からお借りし観察させてもらいました。

授業のなかで分類し、接合を試みたところ、今年私たちが調査した3号墳の出土品と接合するものがたくさん見つかりました。山形大学が50年前に調査した古墳が特定されたのです。そして、離れ離れになっていた出土品が50年ぶりに再開したのです。土器にこびりついたほこりは収蔵庫に眠っていた年月の長さを物語ります。学生たちは手(と鼻の中)を真っ黒にしてがんばっていました。

授業が終わっても3年生たちが黙々と作業を続けていました。すると4年生の先輩が深鍋で煮込んだ●●(直訳すると「タッテガリ」、意味は違いますが)をふるまってくれました。美味でしたよ。

2009-10-30

ジャカルタ旅行記最終日【これで最後ですか??】

9月25日、朝4時。今日も自分の一日はコーランで始まります。これがジャカルタで聴く最後のコーラン。なぜだか切なく聴こえます…

最終日。考えてみたら節約することだけ考えていたので自分にご褒美をあげていない…

お昼をホットケーキでチョコやナッツを挟んだお菓子を大量に食べました。そして、一番ポピュラーなお菓子のバナナの天ぷらを食べました。調子に乗って食べ続けたので、気持ち悪くなってしまいました…でも幸せです笑

お腹を落ち着かせて空港に向かいます。トランクがあるので今日はタクシーで移動です。ホテルの人にお別れを告げ、タクシーに乗り込むと、なんだか聞き覚えのある音楽…

日本語じゃーーーんッ

タクシーのおじさんが自分に合わせて日本の曲を選曲してくれました。しかし、古いのとマイナーなこともあって全然知らない曲…おじさんの方がノリノリだったことは間違いありません。

日本語の曲を聴いて和んでいれたのも束の間…本日最大の問題、空港にやって参りました!!!英語が通じること以外は緊張の連続です。もし何かあったらどうしよう…??

その時事件は起きたッ!!!

荷物料金が必要になることを忘れてお土産を買っていました。つまり、両替しなければこの関門を突破できない…

嬢ちゃん、日本人かい??日本円なら両替してやるぞ??

後ろのおじさんが助け舟を出してくれました。ほっとして、両替をして無事に出国完了。

明日からはこれまでに書ききれなかったジャカルタおもしろ(自称)エピソードをアップしていきます。

2009-10-30

ジャカルタ旅行記五日目その2【これがバティックですか??】

9月25日、昼。最終日お土産タイムが始まります。気合いを入れるために今日はがっつり昼食をいただきました。

午後は周辺で大きなショッピングモールを訪れます。友達日はく、ここのショッピングモールは自分のお目当てのバティックのお店が多くあり、しかも安く手に入るそうです。家族や友達に日ごろの感謝を込めて、少し良い買い物をしたいと思います。到着すると、そこは道の両側に店が連なりショッピングモールというより横町…早速しらみつぶしにバティックのお店を巡ることに。と、友達は店に入らない様子。聞いてみると、高級なお店の中は禁煙エリアになっているそうです。

ジャカルタに禁煙エリアが存在するんだぁ…

そうです。自分はこの5日間、禁煙エリアは空港の中しか見たことがありません。ゴミ箱も駅の構内しか見ませんでした。最初のカルチャーショックがゴミを地面に捨てるという事だったので、そのようなルールがあることに驚きました。バティックのお店にはいると、英語を話せる店員さんがいます。英語が話せる人がいるということに安堵感を覚え、値切りスイッチが入ります。自分はロシア、中国を訪れて以来、日本でも堂々と値切るという性格になってしまいました。

3つ買うから安くして?? ん〜、この値段じゃダメかなぁ…

と、店員も困るを通り越して呆れるご様子…この5日間、全てこの時のために節約してきた。そんな自分を裏切れず、そこをなんとかとばかりに値切り交渉を続けます。店員さんも折れてくれ、格安値段でバティックを購入することができました。余ったお金で近くのスーパーマーケットに寄ってお土産のお菓子を買うことに。

こ、コンビニだよね、ここ??

友達が連れて行ったのは、前日行ったスーパーマーケットらしいスーパーマーケットではなくコンビニのような場所。聞くと正真正銘スーパーマーケットならしい。中にはいると、やはり普通のコンビニ…でも目当てのお菓子は山ほどあるので支障はないので大丈夫。しかし、よく見るとお菓子のランクが激しい。例えば、ポテトチップスと豪華な箱詰めしか売ってないような状態です。みんなには申し訳ないが、ポテトチップスレベルで我慢してもうことに…ごめんなさい…

2009-10-29

高瀬山古墳

寒河江市にある県指定史跡高瀬山古墳の整備に伴う発掘調査が行われています。霧が晴れきらない朝もやのような天気のなか調査を見学してきました。眼下にはゆったりとながれる最上川がみえます。あたりのイチョウも色づき秋真っ盛り。

今日は1年生の演習のプレゼン。銅銭の鋳造、火起こし、貝輪づくり、燈明油、トチ餅、糸作りなど様々な実験プランの発表されました。みな面白そうなアイデアいっぱいの計画でした。外では2年生が黒曜石を割り、4年生は鹿の骨を削ってヤスを作る。土器作りやらどんぐりあく抜きやら・・・・いよいよ演習室がカオスに!これからが楽しみです。

とにかく足を使って人に話を聞き、野に山に材料を求め、おじいちゃん、おばあちゃんに話を聞き、文献を読んで、奔走する。もちろん頭も使って!


2009-10-28

秋の里山でみつけたもの


1年生の考古学基礎演習では「古代技術の復元」をテーマに、各自が文献を調べ、復元実験の材料を集めています。単なる古代体験ではなく、発掘された考古資料による研究をしっかり踏まえた本物志向の道具作り、工程の再現を目指しています。

今日は米沢市戸塚山古墳群山崎支群の発掘調査を見学に行きました。その帰り道、秋の里山で実験材料(ふじ蔓)を見つけ、必死に採取を試みる学生たちです。さらにアオソも刈ってあわせて大学で水漬けにしました。

2009-10-24

地下トンネル


福井県の笏谷石(しゃくだにいし)といえば、北陸を代表する凝灰岩石材。古墳時代の舟形石棺、中近世のバンドコ(暖房具)。近世には北前船によって石材が日本海側に広く流通した。鶴岡には慶長年間に建てられた立派な鳥居がある。

この丁場(七つ尾口)は8年ほど前に石切りが停止し、坑道はふさがれてしまった。いまはわずかに酒屋さんの貯蔵庫として使われるのみ。湿度・気温が年中安定しているからだ。大谷とちがってここは17℃前後と高い。

数百年の歴史が刻まれた坑道を石工さんの案内で奥へ奥へと進んだ。トロッコのレール、30mの竪坑から石を引き上げたウィンチ、崩落止めの松の丸太、採掘者の墨書・・・・
ところどころにみられる落盤。

つわものどもが夢の跡。石切り場は日本の近代化を象徴する遺産のひとつである。どう残し、活かすか。わたしたちに課せられたテーマである。

2009-10-24

せっかく撮ったので


別の理由で写真を撮らせてもらったのですが、せっかくなのでブログに上げてみます…独断で。

田口先生の所有品。いわゆる民具の一つです。
これ、何に使うと思いますか?

正解はマタギの道具で、主に山歩きの補助に使うものです。要するに杖の一種ですか。雪に沈まないように先端がヘラ状になってるんですねー…

だがしかし、それだけじゃない!
これ一本に身を預け、雪の急斜面を滑り降りたり、
雪に立てて鉄砲の一脚のように使ったり(そのため、物によっては柄側の頭がへこんでいます)、
ヘラ部分を利用してスコップのように使ったり…
時にはこれで獲物を獲ったりもするのです!

これ一つに多様な用途。山に入るのに無駄のない道具です。
民具そのもののポテンシャルもさることながら、この道具から、マタギの山に対する知識や度胸が垣間見えます。

材質や地域ごとの形状を見ても奥が深いマタギベラ。
歴産は知らない世界との出会いの連続です。

By.武士ことSK

2009-10-22

埋蔵文化財センターを見学しました


1年生の授業で上山市にある県埋蔵文化財センターを見学しました。

恒例の現地集合。集合時刻に電車で、バスで、自転車でと、続々と学生があつまるなか、一番乗りでかけつけたのは大学から徒歩で来たというI君。前代未聞!いい根性をしてます。何時間かかったの?というか、ちゃんと前の時間の授業出てたの?

埋文センターでは職員の方々が出土品整理の行程にしたがって丁寧に説明をしてくれました。最後に古代体験学習グッズをみて、自分たちの課題の参考にしました。

2009-10-21

まいにち土鍋料理


考古学協会前の2週間、発表のためにほぼ毎日土鍋料理(台風の日は中止)を作る。学生たちが付き合ってくれました。なんでもとことんやることが大事だと。研究のアイデアがピカッ!とひらめき、脳が喜びを感じていく感覚。ぜひ一緒に味わいましょう。

2年生は石焼のどんぐりクッキーを作っています。一生懸命実験結果をまとめています。

道路際でやっているのでいろんな人が声をかけてくれます。散歩の人、こども芸大の親子、学生・・・「出会い」があります。


2009-10-20

ジャカルタ旅行記乗り物編その2【モーターサイクルってこれですか??】

ジャカルタには様々な乗り物がある。そのひとつとして、今日はモーターサイクルを紹介します。






モーターサイクルは日本で言うところのバイクです。現地で困っていたところを助けてくれた日本人の方が言うには、危険な乗り物らしい。自分は安くて乗り心地が良いので乗らない日がありませんでしたが…

なぜ危険かというと、ジャカルタは見た目1車線、事実5車線なのです。大きな広い道路の中を我が先にとばかりにタクシー、モーターサイクル、バイジャイ、バスなどが走ります。無法地帯となった道路では、クラクションがやみません… 「おいッ 気をつけろ!!!」 「嬢ちゃん、乗っていくかい??」 注意から合図まで全てクラクション。道路を渡ろうと待っている時は、怒られているのか、誘われているのか見当がつきません。一応、苦笑いしておきます…

そしてこのモーターサイクル。乗れる人数は最低1人、最高のれるだけ。5人乗りとかよく見ました。しかも運転しているのが子供だったりします。免許という制度があるのか疑問に思えたりします。ノーヘルもかなりの割合でいますが、自分が乗る時は「サツがいっから一応着けてくれ。」ということで着けていましたが、顎のヒモは必ずしなくてもいいようでした。本当に見せかけみたいです。
しかし、そんなヘルメットも役に立つもの。道路がカーレース状態なものでよく他の乗り物と衝突します。運転手によってはふらつくので、万が一のことを考えておいた方がいいです。自分は転倒はしませんでしたが、洞穴のような地下駐車場に入るときに天井に頭をぶつけて、その時はヘルメットに助けられました…

このブログを見て、モーターサイクルは危険な乗り物だと誤解する人がいるかもしれません。しかし、どうか単純にそのような考え方をしないで欲しいです。道路が無法地帯のカーレース。そんな中を普通に走るにはそれなりのテクニックがあります。実際、危険だと感じることはあっても、それは日本の整理された交通の中での感覚です。ぶつかっても倒れるほどの衝突はお互い避けます。その程度に抑えれるというテクニックがあります!!!これは本当に運転技術がある証拠です。みなさん、ぜひインドネシアを訪れることがありましたらモーターサイクルを利用してください。

最近の投稿

最近のコメント

アーカイブ

カテゴリー

メタ情報

東北芸術工科大学
TUADBLOG