19日の日曜日、芸工大・高畠町教育委員会・高畠石の会による第1回高畠まちあるき−町並み編−が行われた。9時のスタート時にはくもり空だったたものの、歩き始めて、記録を取っているうちに気が付くと真夏のような青空とうだるような暑さとなった。
このまちあるきは、二井宿街道の町並みを1軒1軒訪ねながら、高畠石(地元で産出する凝灰岩)を使用している遺構や石造物を探し、記録していく作業だ。住民の協力と対話が欠かせない。19日は24名が参加、4班に分かれてそれぞれ16時過ぎまで記録を取った。学科からは1〜4年の7名が参加した。
リーダー、聞き取り係、地図作成係、測量係、カメラ係。あまりの石の多さにみんなてんてこまいの1日となった。
最後に全体で検討会と成果発表会をし、楽しい懇親会へとなだれこんだ。おまけとして夜の石切り場ツアーもした・・・
予想外の成果に、日焼けで火照った体と興奮はなかなか冷めやらなかった。
わたしが高畠町に通いだして、今年でちょうど10年になる。周囲の里山には何箇所も石切り場があり、建築基礎や石塀、敷地境界、側溝、囲炉裏、井戸など、あらゆる場所にふんだんにこの石が使われてきた。生活の風景の中に、高畠石とともにあった地域の人々の歴史の営みが重層的に顔をのぞかせている。そんな町が好きなのである。
他の土地ではみることのできない、この「高畠らしい」町並みがいつどのようにして形成され、現在に至るまでどのように変容してきたのかを調べてみたいと思った。そこには、身近な自然資源とうまく付き合っていく暮らしの知恵や限りある資源を持続的に使い続ける精神と技術、自然と共生し地域のつながりを支えてきた信仰などが垣間見える。
車でこれまで素通りしていた町並みも、ゆっくり歩き、すれ違った人と話しをしながらいくと、全く違った風景が浮かび上がってくる。そんな経験はないわけではなかったが、数年前からここを歩くたびにその想いを強くするようになった。
そんな思いを共にする地元の人たちが自然と集まり、昨年度末に「高畠石の会」が準備され、今年春正式に発足した。そして、今回住民の皆さんの協力を得て、いよいよ「運動」がスタートした。おりしもこの5月から文化財保存修復研究センターに強力なスタッフが加わり、調査が加速することになった。
自分たちの住む土地の「記憶」と「らしさ」を自らの手で調べていく。石をみるまなざしには、いろいろな「目」があると面白い。地元の人、よそ者。若者、青壮年、お年寄りが入り混じって。
この活動の背景には「自然と人との関わり」がテーマにある。現場での出会いと交流のなかから、それぞれが自分たちの住む土地の未来や生き方のヒントをみつけてくれればと思う。
イベントとしてのまちあるきは、このあと7月10日−石造物編−、8月6日−町並み編−と続きます。
学科説明と模擬授業の様子。今年の模擬授業で取り上げた作品はエヴァンゲリオン序とスカイクロラ。ヤシマ作戦の「ヤシマ」の意味や、スカイクロラに登場する戦闘機のモデルについて解説しました。
また、模擬授業の後は考古学、歴史学、民俗・人類学各ゼミに所属する学生のフィールド体験発表がありました。
こんにちは、準備室です。
29日に開催されたオープンキャンパスではたくさんの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。天気には恵まれませんでしたが無事にオープンキャンパスを終えることができました。
さて、今回は当日の様子を少しだけご紹介したいと思います。
各演習室で行っていた体験コーナーについてはまた、次の機会に紹介したいと思います。
次回のオープンキャンパスは7月30日、31日に開催します。今回、参加できなかった方もどうぞお越しください。