こんにちは、準備室です。
明日からいよいよオープンキャンパスが始まります。
現在、学科3年生を中心に準備の真っ最中。今年も来場していただいた方々に歴史遺産学科を楽しみながら理解していただけるような企画を考えおります。
○2日間共通企画
学科紹介「れきさん」って何だ?
[本館1階102多目的室] 【30・31日/11:10-11:30】
学科の目指すところや学べる分野、卒業後の進路など学科教員が歴史遺産学科について説明します。
学生が語る「驚きのフィールド体験」
[本館1階102多目的室] 【30・31日/11:30-12:00】
学科紹介に引き続き、学生たちによるフィールドワークの発表を行います。演習や調査で出会った人やモノについて、実体験を交えて熱く語ります。
歴産キーワードスタンプラリー
[本館1階102多目的室、本館2階209歴史遺産演習室、文化財保存修復研究センター歴史遺産研究室] 【30・31日/10:30-15:50(随時参加可)】
考古学、歴史学、民俗・人類学の体験コーナーを巡り、キーワードスタンプを集めよう!
演習室に設けられた各体験コーナーでは歴史遺産学科が普段どのようなことを学んでいるのか紹介し、その一部を体験できます。キーワードスタンプをすべて集めた方にはちょっとしたプレゼントをご用意しておりますので、ぜひご参加ください。
○体験コーナー内容: 土器文様つけ体験、崩し字体験、毛皮当てクイズ、民族衣装当てクイズ・民族衣装の試着など
なんでも相談会
[本館1階102多目的室] 【30・31日/随時】
学科の先生と学生たちが入試や大学生活について何でも質問にお答えします。知りたいこと・気になることがある方は気軽に学生スタッフ・先生にお聞きください。
演習室見学ツアー
[本館1階102多目的室] 【30・31日/随時】
希望する方には演習室見学ツアーを行っています。どんなところで学んでいるの? どんな設備があるの? など施設が見たいという方はお近くの学生スタッフにお申し出ください。
○30日限定企画
模擬授業『となりのトトロ』 ━それぞれの?トトロ?━
[本館4階408] 【30日のみ/14:00-16:00】
宮崎駿アニメを読む 第4弾。
『となりのトトロ』は第2弾でも取り上げましたが、考古学・歴史学・民俗学の研究者、それぞれの見方をまとめる方向でお話した前回とは違い、今回は各分野の独自の視点を色濃くだすかたちでお話します。
より深く読み解いた?トトロワールド?にご期待ください。
○31日限定の企画
ドキ☆土器調理実験〜古代の調理場のぞいちゃおう❤〜
[野焼き場(南側屋外駐車場付近)【31日のみ/12:00-13:00】
歴史遺産学科の学生たちが作った土器を使用し、調理実験を行います。
土器でどうやって調理するの? どんな土器で調理するの?
などなど土器や考古学に興味がある方は是非いらしてください
学生・教職員スタッフ一同、あなたのお越しをお待ちしています!
午後から普段は大学でやっている美文の「立体美術技法演習」という授業を高畠町の瓜割山でやった。
いつも大学でノミをあてられている石材にとっては、今日はトラックに揺られての里帰りという格好になった。
ツルによる石切りは御年82の後藤初雄さんに手本を見せてもらいながら体験した。
腰をふらつかせながらも必死にツル先を溝に落とす学生たち。
次いでセットとノミで「ノミ切り」の作業をした。指導するのは引地道春さん。毎年学生が実習で使う石材のお世話もしていただいている。まちあるきイベントではもうおなじみの方で随分ファンがいる。
「学生のノミを打つ姿もさまになってきた」と藤原先生。
学生たちの黙々と作業する姿は眩しくうらやましくも思えた。
このワークショップは文化財保存修復研究センターが進めている「高畠まちあるき」プロジェクトの一環で、地域の資源(遺跡・伝統技術・歴史など)を再発見し、その活用を考える試みのひとつである。
どうもかくたです。
7月22日〜24日に、秋田県の八郎潟と男鹿半島に行ってきました!
今回はオープンリサーチ事業で秋田県の伝統的和船の調査に行きました。
今回見ることができたのは
・八郎潟の潟舟(ガタブネ)、丸木舟
・男鹿半島の丸木舟(エグリブネ)、テンマ船
・八森のハタハタ船
です。
特に潟舟に関しては、潟上市の職員であり潟船保存会の役員でいらっしゃる天野さんのご協力を得、昭和町の「八郎潟漁労具収蔵庫」にて実測をさせていただきました。
右上画像が潟舟です。実は右の方がトモ(トモ=船の後ろ)という海の船とはまた違った特殊な形を持っています。
船って奥が深い…かっこいいですね!!!!
この船は江戸中期以前のもののようです。
何に使っていたものなのでしょうか………。
しかし、すごく巨大な船です。目の細かい杉をふんだんに2本、真ん中には補強材が入っています。贅沢な丸木舟ですね。これは要調査です。
これは「秋田名物八森ハタハタ…」とうたわれるように、八森のハタハタ船です。
全長約12m!使われなくなったハタハタ船も多い中、この船は現役で使用されているそうです・・・!
時代を生きてきた船たちは本当に迫力がありました。
モノは人間以上にゆるぎないアイデンティティを持っていて、私たちに歩んできた道や歴史を語りかけてくれます。今回の調査はそれを直に感じるものでした。
漁船と対話をするつもりで、これからも伝統的和船の調査を進めていきたいと思います^^
こんにちは、準備室です。
すでに連絡がいっているかと思いますが、延期になっていた卒業式の日程が決定いたしました。以下、大学HPより転載します。
———————————————–
卒業式の概要
日時:2011年10月2日(日)13:00開式(閉式予定14:30)
会場:東北芸術工科大学 体育館
式典終了後、本館の各教室で学科・コース毎に「学位記伝達式」を行います。(終了予定15:20)
開式の10分前までに着席してください。また、大学主催「祝賀会」は実施しません。学位記受領の有無に関わらず該当となる卒業・修了生は全員出席可能です。卒業式当日に「学位記」を受け取る卒業生は、「学生証」と引き換えにお渡ししますので、忘れずに持参してください。
出欠について
準備の都合上、卒業生のご実家へお送りしている往復ハガキか、Eメールにて出欠可否をお知らせください。2011年8月22日(月)必着です。なお、欠席され場合も、必ずご回答願います。
ハガキは全て卒業生お皆様のご実家の住所へお送りしています。就職に伴う転居先などには届きませんので、お手数ですが、ご実家へ着信の確認をお願い致します。
Eメールにてお申込み頂く場合、下記の仕様に沿って全ての項目を記入して、kazu@aga.tuad.ac.jpへお送りください。
a. メールのあて先は、必ず「kazu@aga.tuad.ac.jp」としてください。
b. メールのタイトルは「卒業式出欠回答」とし、タイトルの文末には( )書きで学籍番号も追記してください。
c. 本文には、以下を漏れなく記載してください。
1. 氏名
2. 学籍番号
3. 卒業式への出欠
4. 保護者の出欠、および保護者出席の場合の人数
5. 「学位記」の受領有無(既に受け取っているか)
6. 現住所
7. 携帯電話番号
8. 4月以降の状況(就職先or進学先orその他の場合の状況)
———————————————–
学生の頃とは違いそれぞれ異なった環境で生活しているため、全員がそろうということは難しいかと思いますが、ご参加のほどよろしくお願いします。
10月2日に皆さんと会えることを楽しみにしています。
いよいよ研修旅行も最終日。
この日、最初に訪れたのは秋田城跡。東北地方日本海側の大規模な地方官庁の遺跡です。出土品収蔵庫で秋田城跡調査事務所の方に解説をしていただきながら、出土品やジオラマなどを見学した後、秋田城跡史跡公園を見て歩きました。
史跡公園には外郭東門と築地塀が復元されています。これらは創建時の技術を使用し、復元されたそうです。
秋田城跡では、多くの遺構が発見されました。そのなかでも、有名なものは水洗厠舎跡です。
現在でいう水洗トイレで、建物などが復元されており、どのような造りになっていたのか見学することができます。
秋田城跡の次は、秋田市内にある佐竹史料館に向かいます。秋田市佐竹史料館では学芸員の方に解説していただきながら、館内を見学しました。この史料館には、熊の毛皮で作られた毛虫前立の兜や、甲冑など佐竹氏にまつわる様々な品が展示されています。
史料館の見学終了後は千秋公園内に復元された久保田城御隅櫓に登りました。
千秋公園の見学が終わった後、秋田名物のババヘラアイスを食べながら最後の見学地である秋田市民俗芸能伝承館に向かいました。
伝承館に到着後、まず江戸時代後期の商家である旧金子家住宅を見学させていただきました。解説員の方のお話を聞きながら、建物を見学した後、民俗芸能伝承館で竿燈の実演を見学させていただきます。
室内ということで小さ目の竿燈を使っているとおっしゃっていましたが、その迫力はかなりのもの。実演終了後、竿燈を体験できるコーナーがあり、数人の学生が挑戦していました。
秋田市民俗芸能伝承館の見学終了後は山形へ向かいます。途中、昼食で立ち寄った物産館でお土産を買いつつ、1日目に通った道を逆方向に辿ります。
お昼に秋田を出発し、夕方には山形に到着。最後に田口先生から締めの挨拶をいただき、大学前バスプールで解散しました。
歴史遺産学科に入って初めての旅行は、1年生にとってどのようなものだったのでしょうか。
よく学び、よく楽しめた旅行だったと思っていただけたら幸いです。
あれから、もうだいぶ時間がたった。
昨年の暮れにチュートリをあげて大きな土器をたくさん作った。
6月25日公開、浅丘ルリ子主演の映画「デンデラ」の撮影に使う小道具だった。デンデラは山形では庄内映画村ロケ作ということで結構注目されている。草笛光子、倍賞美津子、山本陽子、山口果林ら、女優陣もそうそうたるメンバーだ。『楢山節考』の今村昌平の息子(天願大介)さんが撮っているのと、そのストーリーから「姥捨て山のその後」とも言われる。
http://www.youtube.com/watch?v=59JTgQxK1bk
ちなみに、デンデラのポスターはババアたちの「目力(めぢから)」ゆえ、書店での万引き防止ポスターに採用されている。
原作は佐藤友哉の同名小説で、当時学生たちとみんなで回し読みした。
今日、ようやく映画を見てきた。
スクリーンの大画面に土器が大写しになるたび、あれは誰の作だっけ?と思い出しながらみてしまった。
原作では鍋やお椀は土器ではないが、映画ではふんだんに使われている。学生たちの作る土器をみて当初映画のコンセプトに合うのか不安だったが、スクリーンに映るその姿はなかなかいい味を出していた。手前味噌かもしれないが、夜の村に松明が燃えるシーンは特によかった。あの受皿(火床)の土器はみな学生たちの作だ。
エンドロールに土器を作った学生10人の名前が誇らしく刻まれていた。お世話になった助監督さん、スタッフのみなさんありがとうございました。
庄内と村山を結び、湯殿山詣りの道として著名な六十里越街道を歩いた。
地元の方々の努力で石畳遺構が顕在化し、一部復元されるなどして歩きやすくなっている。山形に来てもう10年になるが歩いたのは今日がはじめてだった。
かつて信仰の人、物資を運ぶ人、参勤交代の大名・家臣団など、さまざまな階層の人々がそれぞれの思いを胸に行き交った日本海側と内陸を結ぶ大動脈だ。
石畳も地区によって一様ではない。岩石種や施工方法に違いがある。分担施工−割普請だったことをうかがわせる。
この最後の「舗石」は石塔の記年銘から文政年間に施工とみられている。大半は幅4尺で統一されているが、長さ3尺の安山岩の大型石材を横に並べているところもある。表面にはノミ加工がみられ、あたかも石垣石のようだ。
見どころは石畳だけでない。茶屋跡の礎石と石垣、追分に立つ石塔(新たに発見!)、巨石の供養塔がならぶその名も石塔坂、志津番所からの旅程を示す丁石、志津村の入り口に立つ常夜燈と石塔群、そして志津五色沼周辺の石塔群。
しかし、石仏は1体もない・・・・。岩石種の違い、自然的要因なのだろうか?宗教的理由なのか?
2日目最初の見学はマタギ資料館。これは1日目の宿泊先である打当温泉マタギの湯のなかにあり、動物のはく製やマタギと呼ばれる人たちが猟で使用していた道具などが展示されています。
ここでは狩猟文化や野生動物の保護管理について研究されている田口先生に展示物やマタギについて解説していただきました。
見学終了後、マタギ資料館近くにあるクマ牧場に向かいました。
クマ牧場ではクマに餌をやることができます。餌を持った学生たちを見かけると立ち上がって餌をおねだりする姿が見れました。その姿はとても可愛らしく学生たちも始終笑顔を浮かべていました。
しかし、いくら飼育されていると言ってもやはり彼らはクマでした。学生が投げ入れた餌を唸り声をあげながら取り合う姿は迫力があり、野生のクマとばったり遭遇したくないなと改めて思いました。
クマ牧場見学終了後、根子集落に向かいます。
集落の入り口にある根子番楽の石碑前で過疎化と伝統芸能の存続について田口先生から説明がありました。
芸能は人の暮らしのなかから生まれ、受け継がれてきました。そのため、人がいなくなると芸能も消えてしまいます。根子番楽の場合、集落に若者が少なくなったため他地域から人を呼び、番楽を続けているそうです。
先生の話を聞き、これからの時代を担っていく学生たちはどのような考えを持ち、思いを抱いたのでしょうか。
最後に集落を背に集合写真をとり、次の見学地である伊勢堂岱遺跡に向かいました。
伊勢堂岱遺跡では北秋田市教育委員会の方に解説をしていただきつつ、遺跡内を見学させていただきました。
この遺跡は大館能代空港へのアクセス道路建設中に発見され、その重要性から保存されることになったそうです。環状列石(ストーンサークル)や様々な祭祀遺物が出土し、大規模な祭祀の場であったとされています。
この遺跡では発見された環状列石の一部を出土されたままの状態で残しているそうです。しかし、露出して展示すると雨風・雪などによって石が劣化してしまいます。劣化を防ぎ、石を保存していくことがこれからの課題ということでした。
伊勢堂岱遺跡を見学した後は、胡桃館遺跡収蔵庫を見学させていただきました。
胡桃館遺跡は野球グラウンド整備中に発見された平安時代の遺跡で、十和田火山の噴火によって埋没した建物がそのままの状態で出土したそうです。遺跡の出土品は国の重要文化財に指定されています。
収蔵庫は学術的な見学以外には開放していないそうです。そんな貴重な機会に、学生たちは熱心に観察しながら解説してくださった教育委員会の方に質問をしていました。
胡桃館遺跡収蔵庫の見学終了後は、伊勢堂岱遺跡・胡桃館遺跡の出土品などを展示している北秋田市文化会館の資料展示室を見学させていただきました。
この展示室には土器や土偶など様々な出土品が展示されています。学生たちには動物形土製品や土偶などが人気のようで、展示物を興味深げに観察し、撮影(許可はいただいています)していました。
資料展示室の見学で研修旅行2日目は終了。暑さと長旅で少し疲れたのか、この日の宿泊先がある秋田市へと向かっている途中、みんなぐっすりと眠りについていました。
―つづく―
こんにちは、準備室です。
蝉の鳴き声が聞こえるようになり、いよいよ夏も本番にさしかかってきました。
さて今回は夏のオープンキャンパスで行う模擬授業についてお知らせします。
『となりのトトロ』−それぞれのトトロ−
日時:7月30日(土) 14:00〜16:00
場所:東北芸術工科大学本館 408講義室
オープンキャンパスの恒例企画となってきたアニメーションを学問で読み解く模擬授業。今回の題材はジブリ作品のなかでも人気が高い『となりのトトロ』です。
副題が−それぞれのトトロ−ということで、考古学・歴史学・民俗学の研究者がそれぞれの視点からトトロを読み解いていきます。
視点をちょっと変えるだけで、今まで意識してこなかったコトやモノが見えてきます。
たとえば、背景に描かれている山や田畑、家々からその土地の自然環境や生活、文化などを読み解くことができるかもしれません。
じつは『となりのトトロ』を模擬授業の題材としてとりあげるのは2回目だったりします。前回の授業にご参加くださった方は、その時との違いなどを意識していただけるとより楽しめるかと思います。
貴方も新しい『となりのトトロ』の世界を体験してみませんか?
模擬授業以外にも歴史遺産学科を体験できるさまざまな企画を行う予定です。オープンキャンパスにお越しの際はぜひ歴史遺産学科のブースにお立ち寄りください。
学科・スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしております。
今日のゼミは寺子屋のごとく、古墳時代の復元住居の中で行った。
この天気、さすがに囲炉裏の火を囲んでというわけにはいかなかったが、時折吹きぬける風は涼を運んでくれた。
奥山さんありがとうございました。
暑い中、燻蒸作業ご苦労様でした。
囲炉裏端で、悩み多き若者の人生に寄り添ってくれるといううわさのお母さん(ばばさま)たちです。
こんどはゆっくり薪の燃やし方教えてください。
帰りがけに、芝刈りを終えたおじさんが、ねじり花を一株持たせてくれました。研究室に可憐な花を咲かせています。