歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2008-12-28

お婆ちゃんたちの楽しみ−ビンロウ


村にいるといろんな食べ物をすすめられます。
今はつらい稲刈りが終わり、日本でいう秋休みの時期。でも家族で過ごす正月のごちそうに欠かせない食材集めの忙しい時期にもなっている。
田んぼでは掘り棒をもったお母さんたちが、一生懸命カニや蛙をとっている。田んぼに放牧している牛のふんの下には大きな食糞性のコガネ虫がいる。ため池には牛ガエルがいるし、魚もいる。マンゴーの木には赤アリの巣がある。おいしそうな卵が採れる。みんなが思い思いに食材を集めている。

おばあちゃんたちは口を真っ赤にしてビンロウを噛んでいる。味見してみたけど苦くて酸っぱい、なんとも言えない味。「医者から止めろと言われてるんだけど、止められないんだよね」とルー・シィーソム婆さん。

余談だが、各家庭ではよく赤貝を蒸して食べる。なぜわざわざ買ってまでそんなに食べるのかと不思議に思っていた。縄文土器のように、赤貝の貝殻でふたに文様を描くポターもいる。
実はビンロウと関係あることが後でわかった。赤貝の殻を七輪の炭火で焼いて、これを水につける。そうすると溶けて白いペーストが出来る。ビンロウは葉に身を包みこのペースト(市販されてもいる)を塗ってかむのである。

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