歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2009-10-15

ジャカルタ旅行記四日目その2【ス、スコールですか??】

9月24日。植物園を後にした自分は、友達になった人の実家を訪れることに。話に聞くには、ボゴールの郊外にある山間部で周りは山に囲まれているそうです。ボゴールの駅周辺からミニバスを利用し、その実家周辺まで移動。その後は実家までモーターサイクル(バイク)を利用しました。

舗装されていない小道を抜けた小高い丘の上に小さな人だかりを発見。友達の家族が自分を出迎えてくれました。話に聞いたとおり、四方は山に囲まれ、その谷間に集落が少し大きい散村とバナナ、芋、稲のアグロフォレストリーがあります。アグロフォレストリーとは、作物が整理されずに混合されて植えられている状態です。簡単に言うと、作物がごちゃ混ぜ状態です。









家の敷地内に入ると、家と離れの周りにたくさんの植物が植えられています。マンゴー、チリなど、食卓にあげられる代表的な食べ物が中心でした。離れに上がるように進められ、上がってみると、何かぶら下がっているじゃないですか!!!
天井からヒモが下がりそこに布で赤ちゃんが入っているようです。誰もいないところに放置されているようだったので、少し驚きました。休んでいると妹さんがお菓子を持ってきてくれました。

ば、バナナですよね…??
バナナだけじゃなくどんどんお菓子が出てくるじゃないですか!!!夕飯をごちそうしてくれるそうなので、ペースを考えて食べないとこれは危ないかもしれない…そう思いながら、友達と妹さんと話を弾ませていると、どこからともなく子供達が群がってきました。やはり日本人というか外国人は珍しいようです。近づいてくるのに基本みんなシャイなようで、話しかけると隠れてしまいます。残念ながら自分は英語にたどたどしいインドネシア語で会話している状態なので、英語教育されていない子供達とは交流がほとんど成り立ちません…一人の男の子が英語を話せるようでしたので、日本のアニメや学校のこと、将来なりたいものなど話してくれました。
辺りが暗くなり始めた頃、妹さんが夕ご飯を作ってくれました。何が食べたいか聞かれ、この地域の日常食べられているものを知りたかったので、とても楽しみです。テーブルに着くと、そこには多くのお皿が置かれていました。野菜のスープ、見た目がビーフシチューな木の実の煮物、お魚のフライ、テンペイです。ご飯を盛ったお皿にそれぞれのおかずを好きなだけ盛って右手で食べます。自分は慣れていなかったので、スプーンで食べることに…スープも同じお皿に盛っているので、べちゃべちゃして食べにくいはずなのにみんなキレイに食べます。驚きを通り越して感心するほどです…

ゴロゴロゴロッ…

ん??雨が降るんじゃない??5回くらい聞いた頃でしょうか、いきなりの夕立…雨の音は弱まるところを知らず激しくなる一方。

まるでスコールみたい… これはもしやッスコールというものではッ!!!

しかし訪れた頃はまだ乾季。一応聞いてみると、スコールでした。四方が山に囲まれているので、ここ一体はスコールは日常的なそうです。日常よくある事なので誰も雨宿りしません。子供は裸足でサッカー、おじさんは裸で一服…これにも感心しました。しかし、スコールも負けじと元気になってくるとさすがに避難。自分たちもそろそろジャカルタに帰ることにしました。
来た時と同じようにみんなに握手をして別れを告げます。友達に妹さんの子供にお礼のお金を渡すように言われました。自分の感覚では、日本ではこのような時、一番目上の人を優先する傾向があります。インドネシアでは一番小さい子供に渡すのが一般的。ここで自分が儒教の影響の元で生活していることを認識しました。そして、自分に一番のシャイな男の子が握手する時に、握った自分の手をおでこに当てました。

頭は精霊が宿ってるから触っちゃいけないんじゃッ汗
自分から触らせるとは何が起きたーーーーッ

触ったのは額でしたが、いきなりのことだったので驚いて固まってしまいました。男の子はニコッと笑ってまた隠れて恥ずかしがってます。どうしたらいいんでしょう…??
後ほど聞いたら、それはリスペクトしている相手にする行為だそうです。だいたい14、15歳くらいまでがするそうです。一番恥ずかしがっていた子がしてくれたので、とても嬉しく、恥ずかしい気持ちになりました。

帰りはスコールで景色が見えないほど暗くなっていました。残念ながら高台から見える集落をもう一度見ることはできませんでしたが、ジャカルタに着くまでずっとその風景や家族の顔がぼんやりと頭の中を巡っていました…

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