今日は12月31日。世は「大みそか」である。
朝、市場の屋台のおばさんはお寺へのタンブン(徳を積むための寄進)の品々を準備していた。
町では若者がカウントダウンしたり、新年を祝って大騒ぎするらしい(確かに昨年の正月サワンナケートの町はうるさかった)が、村では特に変わった様子はない。
本日から本格的に土器作りの観察をする。
前日の夕方、唐臼(コック・モン)で乾燥した粘土を搗く。さらに笊でふるって、粘土粉末とチュア(籾殻と泥を混ぜて焼いた混和材)を2:1の割合で混ぜる。これに水をくわえて円柱状に練る。モーウナムだと1個約7kg、モーケンだと2kg、練りながら手の感覚で一定の大きさお粘土を取り分けていく。職人的なさばきだ。
粘土の塊を回転台の上に乗せ、水挽き成形と当て具による底押さえにより、口縁部が完成し、胴部は叩き成形前の原型ができる。この時点で底の厚さは5センチ余りある。ポター達はこの作業が一番難しいという。その後乾燥させ、口縁部が乾くと、胴部の叩き成形に入る。叩きは第1次〜3次まであり、それぞれの間に乾燥段階をはさみながら次の作業に進む。1〜3次の各段階で叩き板や当て具を使い分ける。
朝から始めて、1人1日8個ぐらいだとちょうど夕方に出来上がる。土器の野焼きは2日間ほど乾かし、ちょっと涼しくなる午後3〜4時ごろから行う。
この日観察させてもらったSさんには1歳の男の子がいる。いつもおかあさんのまわりを走り回って遊んでいるが、時折寂しくなると甘えに来たり、母乳をねだる。かまってくれないと乾燥中の土器をへこましたり、あばれて注意を引こうとする。そのたびに仕事は止まるのだが、母さんはばたばたせず、ころ合いを見計らって授乳する。周りにいるいとこのRやOたちに時折叱られている。彼女たちは年下のいとこの面倒をよく見る。乾燥中の土器をへこませるのは彼だけではない。人恋しくて土器の横で寝ている犬や、うろうろしている鶏も時々悪さをする。でもそんなことは大したことではないようだ。直せばいいだけだ。
お昼にTさん、Sさん姉妹の姉Hさんが遊びに来た。Hさんはまだ今シーズンの土器作りは始めていない。二人と同じ敷地に住む姉妹のお母さんがパパイヤをとってきてくれてソムタムを作ってくれた。オレンジパパイヤはそのままフルーツとして食べてもおいしかった。
昼食はみんなでここでごちそうになることにした。ソムタムはトウガラシを少なくしてくれたのでとても美味しい。もち米を自家製パラー(プラー)に浸けながらたくさん食べた。さすがにあとでお腹が痛くなった