24日は韓国梨花女子大の現代美術家−曹徳鉉先生による特別授業がありました。歴史遺産学科の学生向けに世界各地で行っている「発掘プロジェクト」の解説などをしていただきました。一連の作品は地域や自己に内在化する歴史の記憶を 掘り起こす作業で、そのプロセスは私たちが行っている歴史遺産研究と根底でつながっているものでした。発掘で出てきた不思議な遺物(現代に埋められた)をもとに、記憶から消えた、忘れかけていた歴史を甦らせていく。それはフィクションか、ノンフィクションか。その揺らぎの中で展開していく作品は、逆に考古学や歴史学の方法を相対化することを迫ってきます。アートと歴史・考古・民俗の接点、協同の可能性について示唆に富む授業でした。
なぜ、本学は芸術学部に歴史遺産学科があるのか。歴史遺産学科のある芸術学部の魅力、価値について少しは理解できたでしょうか。