歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
*
2010-10-25

ある日の研究室

 ある日、文化財保存修復センターの歴史遺産研究室を覗くと、1人の学生が何やら作業をしていました。

 近づいてみると、出土した土器片に小さく文字を書いているようでした。
 この作業は注記といって、出土した遺物に遺跡の名前や日付、出土した地点などを記します。

 注記をしておくと、出土した土器片を合わせて接合した場合でも、個々の破片が遺跡のどの地点から出土したのか一目瞭然。また、他の遺跡から出土した遺物に混ざってしまっても注記を見ればどこで出土したものなのかわかります。
 遺跡からは膨大な量の遺物が出土します。その一つ一つに注記をしていく作業は時間も人手もかかります。そのため、埋蔵文化財センターなどの大きな施設では自動で注記する機械を使用している場合もあります。
 考古学=発掘というイメージを持っている方も多いと思いますが、実際は出土遺物の整理作業や報告書作成など室内で行う作業も多くあります。
 現在、考古学応用演習2では9月に発掘が行われた飛島蕨山遺跡の出土遺物を整理中。注記の他にも洗浄や実測などの作業が行われているそうなので、次回はその様子をご紹介したいと思います。

最近の投稿

最近のコメント

アーカイブ

カテゴリー

メタ情報

東北芸術工科大学
TUADBLOG