歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2011-12-25

ルアンパバンの托鉢行列


 朝6時前にルアンパバン名物の托鉢行列を見に出かけた。
まだ辺りは真っ暗。
 ホテルを出ようとすると、入り口の扉の前でバイトのW君が寝ていた。毎晩冷たいタイルの上で蚊よけの蚊帳をかけて寝ている。門番なのだ。扉の鍵を開けて出ようとするとあわてて起きてきた。W君はルアンパバン唯一の国立大学に通う学生で、夕方4時から朝6時まで14時間勤務。月6万円を稼ぐ。結構ハードなバイトではあるが、毎日フロントに座ってひたすらパソコンでゲームをしている。時折、かかってくる電話や、空き部屋が無いか訪ねてくるお客の対応をする。夜はビール(ビア・ラオは一本80〜100円、安くてうまい!)を飲みながらテレビを見て過ごしている。学費は年間15万円程度らしいので、バイトで十分賄える。しかし、正月明けにはくびと言われたそうだ。大学の研修か何かでしばらく休まなくてはならないのが原因らしい。

 表通りには暗いうちから観光客がたくさん集まり、行列が来るのを今か今かと待っていた。離れたホテルからは団体の車がつぎつぎ押し寄せる。あたりが白みだしてしばらく、6時30分ごろからようやく修行僧の行列が姿を現した。観光客が托鉢を体験できるようにティプカオに入ったもち米や供物が売られている。僧たちは寺ごとに行列をつくり、在家信者の女性たちからひとりひとりもち米等をもらい黙々と歩く。

 裏通りは比較的静かだ。その時、違和感のある風景に出くわした。托鉢する僧たちがもらったお米を、今度は大きな籠や袋を持った子供たちに少しずつ分け与えている。さまざま境遇のものたちが共存していくシステムのようだ。






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