歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
*
2012-11-28

今年最後の踏査


 前回とは学生のメンバーも少し入れ替わり7名に増え、場所も変わって南野遺跡と新庄市北部の踏査に行ってきました。

 南野遺跡は1974年に新庄市教育委員会によって予備発掘調査が行われています。東山系のナイフ形石器が多数出土した学史的な遺跡として知られています。そこで報告書と地形図を頼りに、南野遺跡の調査区の特定と遺跡の広がりを確認することを目的とした今年2度目の分布調査を行いました。

土に足を取られながらも黙々と畑の地表面を調べていきます。すると「これ石器じゃないですか?」という声が色々な場所から。今回初めて参加した人も大きな石器を見つけたり、取り上げ作業中でも数歩進んだらまた石器が出たり。旧調査区の北域にも旧石器が散布していることが予測できました。

午後、南野遺跡北側の丘陵一帯も全員で歩いてみました。平坦面が多く、有望な地形面を見つけることができましたが、雑木に覆われ、表面採集できる場所はほとんどありませんでした。それでも側溝などをくまなく観察しましたが、明確な遺物は見つかりませんでした。

その後は、20分程ドライブ。遺跡台帳に登録されている未調査の場所をターゲットに丘陵を歩くのが目的です。もう夕方に近かったため、みんなちょっと疲れ気味でしたが、頑張って目を凝らして畑を探しました。年代が特定できるような多くの資料をみつけることはできませんでしたが、だんだん石器の見分けがついてきた2年生から発見の声がちらほらと。

時間も時間で歩けた場所はほんの僅かとなり、来年度以降に調査の課題を残すことになりましたが、未踏の地で考古資料を探すというのは、ワクワクする経験でした。

 帰りはみんなでラーメンを食べて学校へ。三年生は今後が楽しみだ、などと話しながら取り上げた遺物の洗浄をしてから、帰宅の途につきました。

最近の投稿

最近のコメント

アーカイブ

カテゴリー

メタ情報

東北芸術工科大学
TUADBLOG