歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2013-01-14

新年早々、1日に2度パンク。ついでに足の裏にも釘

1月1日

日常となんら変わることのない朝だった。違うのは昨夜遅くまで花火の音がうるさかったことと、LAK35にいることぐらい。

そういえば、車のタイヤがパンクしていた。昨日の悪路で釘を拾ったようだ。近くのパンク修理屋に預けて、市場に朝飯を食べに出た。素足の足の裏がチクチクする。小石が入ったと思って払いながら歩くがなぜか傷みが残る。ご飯を食べて、カフェ・ボランを飲みに行く時、石を踏んだとたんウッとなった。コーヒーを飲みながら足の裏を見ると血だらけになっていた。そう、ゴム草履の裏が車と同じことになっていた。血を絞り出し絆創膏を貼って、靴下をはくことにした。

 

今日も二つの村の予備調査。ケンコーまで行って、またダートを走り1時間余りでNa・Tuey村に着く。しかし、探していたのはNa・Thai村。似てるけど違った。正月早々幸先悪い。仕方なく、周辺でモーナムの産地調査をしてから引き返す。

 

●ラオ・ラーオ

当初、今日は半日休むつもりだったが、せっかくここまで来たので、3年前にブッドン村でお世話になった人たちに会ってから帰ることにした。途中、ラオラーオ(焼酎)作りを見学。3年前はタイ産の陶器ハイラオに貯蔵して運搬・販売していたが、最近は重いのでポリ容器になったよ。ここでも焼き物が駆逐されている。さらに大型水甕オーン、これがいま急速にセメント製に変わっている。在地産陶器はとうに廃れ、タイ・ラブリー県の製品(600THB=約1,700円)がラオスにも流通しているが、今ではより安価なセメント製オーン(120THB)が普及する。ここの主人はセメント粉を買ってきて自分で作る。製品と同じ値段で4個もできる。発酵したお米を蒸留するカマドの横でバナナチップを揚げていた。子どもたちが袋詰めする。一袋1,000kip(10円)。揚げたてはおいしい。

 

いざ出発!車に戻るとまたまたタイヤにネジ釘が刺さっている。あちゃっ・・・・。周りには何もないのでこのまま走るしかない。

 

●BD村

12:00をまわったころブッドン村についた。ポンポン、ポンポン、あちこちから土器を叩く音が聞こえる。

お土産を持ってTさんとSさん姉妹の家を訪ねた。あれ?誰?

見慣れない女の子が二人、赤ちゃんを抱いている。3年前ここにいたのは12歳のLと9歳のO姉妹だった。二人ともお母さんを助け、一生懸命土器を作っていた。Lは来年からビエンチャンに出稼ぎにいくと聞いていたので、いないことは分かっていたが、妹のOは・・・

聞くと、昨年やはりビエンチャンに出稼ぎに行ったとのこと。この村では12歳になると多くの子が出稼ぎにいく。

赤ちゃんを抱いていたのはSさん(31歳)の娘と友達?。Sさんの娘は15歳。3年前はタイに出稼ぎに行っていていなかった。妊娠したが彼氏と別れて村に帰ってきたという。お母さんと同じような年で母親になった。土器作るの?って聞くと、「いや」と。Sさんが籾摺り仕事を終えて家に帰ってきた。見慣れない若い男の人も一緒だ。聞くと旦那さん。彼も3年前は出稼ぎに出ていていなかった。おじいちゃんは?2年前に亡くなったわ。おばあちゃんは?森に行ってるよ。1歳だった末の息子は?お兄ちゃんと田んぼで遊んでる・・・。流動的な家族の姿にしみじみするところもあったが、ふと気づくと、子供が多かった頃の日本、私たちの親の世代とさほど変わらないのかもしれないとも思った。

 

Sさん、今年は田んぼの仕事が延びて、まだ土器を作り始めたばかり。これから忙しくなるわ、と。

 

●NS村

村の出口で、もう一つ探していたNS村の場所が分かった。

またまたダートを進み、14:00過ぎに着く。おばあちゃんが作ってる人いるよ、と案内してくれる。ここもアクティブな村だった。

田んぼ仕事がおわったばかりで、土器作りを始めた人はまだ2~3人。3月ぐらいには10名あまりになるよ。最年長は47歳、最年少は35歳。比較的若い。Lさん(38歳)の土器作りを観察する。5回行う手持ち叩きの2、3回目をやっていた。遊びに来ていた友達たちがサービス精神旺盛で、土練りから台上成形まですべての工程を見せてくれた。村長さんも丁寧に村の歴史など話してくれた。とてもフレンドリーな村である。2時間ほどの滞在だったが、予備調査を越える中身の濃い訪問となった。

 

 

17:00すぎ、朝立ち寄ったパンク修理屋に行く。社長にっこり。30,000kip(300円)。よくあるせいか意外と安い。ラオスのガソリンは10,000kip/ℓ

夜はLAK35で別のゲストハウスに泊まる。庭には周辺から集められたタマリンドの山。農家の人が袋詰めしてここへ持ってくる。オーナーは仲買いをしているようだ。

 

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