高畠町大立洞窟 入口に2本の柱が見える。この巨岩が笠木だ!
11月16日のまちあるき鳥居編。
この日は朝一、引地さんが角石を切っている瓜割丁場に行ったあと、源福寺鳥居、愛宕山鳥居と高畠の名物鳥居をまわる。他に例のない「野趣に富んだ」鳥居を作った石工の感性に脱帽する。
明和6年製の薬師堂鳥居を記録した後、個人宅に立つ諏訪神の鳥居をみせてもらう。薬師堂鳥居と同工品である。聞くとかつて(20~30年前)は愛宕山鳥居のそばにあり、羽山を向いてたっていたという。
それから立林の鎮守に向かう。ここは千手観音が本尊で鳥居はなかった・・・・作業をしていたおじさんに尋ねると、大立洞窟(縄文草創期から利用された洞窟遺跡:国史跡)のそばで赤い鳥居を見たことがあるという。
近頃は地図に記録されていない鳥居を探すのがひそかな楽しみとなっている。
行ってみると、人家のない山の中に個人が祀っている稲荷神社があった。
ついでに、大立洞窟を見ていこうと沢を登ると巨岩が姿を現した。洞窟の入り口に立つ。
一瞬、わが目を疑った。白い丸柱が2本立っているではないか。もしや鳥居ではないか。
恐る恐る中に入る。貫と木鼻がみえた、やはり・・・・・
そして洞窟の天井をみあげて2度びっくり!
笠木島木がない。柱が天井に刺さっている・・・・
洞くつ天井の巨岩が笠木・島木なのだ。大正4年と銘がある。
地元ではお不動さんと呼ばれており、剣3本が祀られていた。そういえば、二井宿の観音岩の岩陰にも神社があった。あちこちに巨岩が露頭する高畠では、岩陰を信仰の場とし、そこに祠や堂を置き、神や仏を祀ってきた。神秘的でおごそかで、おもわず手を合わせずにはいられない、そんな空間である。