歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2009-09-14

モー村をたずねて


サワディー・カーっっ!!!!!
念願のタイに来ることが出来て興奮しすぎて鼻血が出そうなOKOGEです。

本日はタイ5日目でマハサラカムというところにいます。
今日一日モー村での民俗調査(初級編)に挑戦しました。
モー村では現在でも伝統的な土器作りが行われています。この村の技術や生産様式の特徴を食文化や生業、社会の面から考えるために、伝統的調理の記録やさまざまな聞き取りを行うことにしました。しかし初心者の私達は、まずはモー村の人々とコミュニケーションを取る事、モー村の生活や調理などを実際に見て知るということを目標に突入。

ちょうどいま年1回のガイヤーサー・タンブンという行事のためほとんどの家ではガイヤーサー作りに忙しく、土器作りはお休みでした。そこで主目的を伝統食の調査に切り替えました。

はじめにモー村の村長のお宅へご挨拶に。村長さんというので髭が長いおじいさんの姿を勝手に想像していたらとても若い男性で、奥さんのKさんも元気で可愛らしい方でした。そして地図を片手に北野組モー村探検隊出動。

緊張しながらも鼻の前で手を合わせて「サワディー・カー」と言うと笑顔で同じように返してくれました。あの笑顔はずっと忘れないと思う。
北野先生が調査を行なったポターのお家や、粘土採掘をする方、土器の野焼き場、人工島であるチュアアイランドなどを皆でとことこ歩き回りました。
村人に逢う度に「サワディー・カー」と「コープクン・カー」とボディランゲージだけでのコミュニケーション。
ガイヤーサーという日本の「おこし」のようなおやつを作るために、モチ米にからめるココナッツやキビ糖の入った「タレ」を大鍋で作っているおうちでは、話を聞いているとどこからともなく近所のおばちゃん達が集まり、家の周りになっている木の実、マファン(スターフルーツ)やマヨム(アメダマノキ。丸くて甘酸っぱい)を取ってくれる。皆で手や口の周りをびしょびしょにしながらかぶりつく。

軒先で生まれて数週間の赤ちゃんをあやしている家族と接したり、チュア・アイランドではチュア(土器作り用粘土に混ぜる混和材、シャモット)を焼いている女性に話を聞いたり。人とこんなに一生懸命話そうとしたことってあったかな。
午後からは村長さんのお宅でソムタム作り。
ソムタムは荒千切りにしたパパイヤをライム、ナンプラー、プラー(魚や貝を発酵させて取る調味料、塩辛みたいな匂いがして濃ゆい)、マコ?(柚子のような実)、にんにく、プリック(赤唐辛子)で味付けしたもの。
タイの東北部(イサーン)では蒸したモチ米と共に欠かせない料理です。モチ米とパパイヤサラダ?と思うかもしれませんが、これが本当に合うしうまいんです。
奥さんが最初に作った後、私達も挑戦。パパイヤの切り方は想像もしなかった方法で驚きましたが、すごく効率的で早い。その切り方がなかなか難しくて皆で苦戦。
そしてオーさんの忠告も聞かず、私がプリックを8本投入。
クロック(すりばち)とサーク(すりこぎ)でついた後、最後に味付けのチェックをしてもらい完成。
試食では皆のいたいけな唇を真っ赤に腫らしました。終わった後に村長さん夫妻と一緒に記念撮影をして終了。

バンコクスタイルのソムタムはは割と甘めの味付けでカシューナッツが入っていますが、イサーンスタイルはマコや沢蟹が入り、辛味の強い味付けをします。
マハサラカムにはソムタムの専門店があり、そこでは辛さはもちろん色々な味付けの注文が出来るんだそうです。ぜひ行きたかった!!!
オーさんにはモチ米を軽く手で握ってまとめてソムタムを一緒に掴んで食べる方法を教えてもらいました。イサーンの人は手での食べ方がすごく上手。
私がやるとソムタムの汁で、口の周りもお皿の回りも汚れます。それでも手で食べる食事ってなんだかすごく楽しくて、不思議な満足感がありました。
ソムタムやガイ・ヤーン(炭火で丸ごと焼いた鶏肉)、ラープ(肉とハーブの和え物)。モチ米を素手で食べるイサーンの人々に対して魅力を感じるのと同時に羨ましいような気持ちになりました。
日本に帰ったら箸やスプーンを使う食事に戻るんだろうけど、たまには家でも素手で思いっきり食べてみよう。

辛い・酸っぱい料理が大好き、作るのが好き、土器が好き、村人が好きという気持ちだけでタイにきてしまった私だけど、本当に来て良かった。
お金が無い・時間が無いを言い訳にせず、熱い気持ち=欲望のままに飛び出したら素晴らしい体験が出来た。






楽しみにしていたタイマッサージ
疲れがたまってきたどんぴしゃのタイミングでGO!。
至福の時間を過ごしました。
毎日通いた〜い。



朝、奥さん(Bさん)と焼いた土器を夕方に取り出すSさん。土器作りや野焼きは女性の仕事です。男性は粘土掘りや野焼きの一部を手伝います。
今日はモーケン・ゲン(中サイズ)を200個焼いたそうです。

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