9月23日。今日は計画的に博物館周りをします。しかしマップが手元にありません。この旅の目的は自分を非常事態に陥らせることにあります。一回目に書いたとおり、手元にあるのは急遽購入したるるぶのインドネシア語だけです。ホテルのフロントに観光マップをもらいましたが、地図の縮尺が大きすぎて詳細がわからない状況…そんな地図を片手に一番近場の博物館が密集している地域に向かいました。ドライバーに「着いたよ」と言われ、降りてみるとそこには縦に細長い建物がそびえ立っていました。中に入ってひたすら階段を上ること、四階。
博物館じゃねぇ。展望台じゃん…
馬鹿と煙は高いところが好きとはこの事。四階建てから見る町の景色に感動して博物館ではないことに不満を抱きませんでした。遠くに見える船着き場、高層ビル、眼下に広がる住宅街、魚市場、スラム街。綺麗な区域とスラムの差が一見してわかります。道路はいつもの如くカーレース状態。自分があの中を移動していたのかと思うと、どれほど危険だったのか再認識できました。子供連れの親子が後から上ってきて、子供たちが外に出られる小さな小さなテラスで遊んでいるのを見て、自分も外に出てみることにしました。四方すべてが空に包まれている気分です。開放感を感じつつ、次の博物館に向かいます。二つ目の博物館は舟の展示、漁業、植民地時代のことが中心でした。入ってすぐに驚いたのは展示の仕方です。
順路がわからない…窓全開で展示物がぼろぼろだぁ…
英語が話せるが書けない読めない自分は、展示の文章に目を通すものの展示物とわかる単語で想像を膨らませることに一生懸命でした。博物館の中でなんと日本人女性に出会いました。何回もインドネシアに訪問しているそうで、インドネシア語もぺらぺらです。近くの大きな公園までご一緒させていただきました。話の中で、自分の旅がノープランで情報も持っていないことを知ったその人は、「若い子が旅に出るのは大賛成だけれど、危険すぎるよ!!もっと情報を持って行動しなさい!!」と激怒。なんだか申し訳ない気持ちと、危険な体験するために来てるんじゃんというふてくされた気持ちがこみ上げてきました。確かに、ある程度の情報を持たずに行動することは一歩間違えると命の危険になる。しかし、本当に最小限の知識を持って冒険の旅をするという経験も大切なんじゃないかと思いました。
テロも頻繁におきていて、日本人は金のカモと考えるような国での一人旅行の危険性を改めて感じました。