今回はジャカルターボゴール間で乗った電車について書かせていただきます。
まず、券売機はなくすべて駅員と窓越しに行われます。人の群れは順番に並ぶという概念がないようで、隙があれば割り込みするのが通常。必死にくぐり抜けた先にホームが…と、思ったら何やら検問が行われている様子。テロが最近起きていましたし、何を聞かれるのか不安を抱いて恐る恐る近づくと…ただの改札でした。どうやら改札も全て人の手で行っているようです。改札を抜けたらそこはだだっ広いホーム!!!椅子に座りきれない人達が集団で固まったり、地べたに座ったりと電車を待っていました。
電車を待つ間、周囲をきょろきょろ見ているとふと気になることが数点。物売りがカートや手に持てる状態で商品を持ち歩いています。そして、電車はなんだか見覚えのある形…
日本のお古!!!
「水天宮前行き」「急停車することがございますので手すりにお掴まりください」「冷房」など、ちらほら日本語が見えるじゃありませんか…これは自分の地元のローカル電車と同クラス。違うのは外装の派手な色遣いのみ。出発する電車を見ているとドアが閉まっていません!!!飛び降り、飛び乗り自由状態。よく考えるとジャカルタには横断歩道や踏切というものを見た記憶がありません。線路内を横切る人々が姿が当たり前です。
ヤギがいる…
突如目の前に現れたその動物はもしゃもしゃ口を動かして、少し移動しては食べ、食べては移動を繰り返しています。駅内に投げられたゴミをあさりに集まってくるそうです。ようやく電車が到着と思いきや、友達がいきなり手を引っ張って走り出しました。視線の先にはもちろん乗る電車。
止まってもいない電車に自分ごとジャンプ!!!
えーッ??何が起きたの??鈍行の電車は乗客する人が多いので、電車が止まってからでは席が取れないらしく、事前に乗ってしまうのが後々楽です。帰りの電車を待つ間、電車から電車へと飛び乗るのが自分のブームでした…
出発すると、先ほどの物売りさんが登場。商品が手持ちの訳は電車の中でも移動できるようにでした。物売りさん以外にも、ギターを持って歌いにくる人やゴミを掃く視覚障害者の人もいます。小銭を稼ぐためですが、お金をあげる人は見ませんでした。
帰りは夜遅くだったのでエクスプレスに乗りました。行きの鈍行とは違い、ほとんど貸し切り状態です。エクスプレスは冷房がついており、スコールの後だったのもあって乗客した人は寒そうでした。女の人はバテックを体に巻いて椅子の上に正座し、男の人は服を身体に巻いて椅子で寝ていました。スコールで中に入った雨は、トイレで使用するとんぼのような水捌け道具を使って外に出します。
今回、駅でゴミをあさるヤギや掃除してお金をもらう人を見て、ゴミを捨てるという行為は日本では悪いことであるが、それをすることで生きていける人達がいることを知りました。どちらが良いかは自分にはわかりません。難しい問題だと思います。日本で育った自分、現地で暮らす人間の価値観も全く異なります。これは海外だからということではなく、私たちの日常にも置き換えれる問題だと思います。もう少し自分の生活、環境について考え直すきっかけになりました。