歴史遺産学科3年の菊池です。
高畠町のうきたむ風土記の丘考古資料館で2月7日に行われた、2015年度山形の考古資料検討会に参加してきました。
今年県内で発掘調査が行われ、その中でも特に重要な発見が報告され、米沢市の舘山城跡や高畠町の押出遺跡などの発掘調査の報告が行われました。また歴史遺産学科を卒業した海藤さんによる、長井市の酒町遺跡の報告や、今年共に南陽市の岩部山を発掘した南陽市の角田さんによる清水上遺跡の報告も行われました。
卒業生の海藤さんの報告
南陽市の角田さんの報告
報告会の最後には長井先生を団長とする芸工大日向洞窟遺跡発掘調査団の発掘調査報告も行われ、とても充実した報告会となりました。
長井先生による日向洞窟遺跡発掘調査の報告
今回は芸工大の学生も参加し、日向洞窟遺跡の発掘調査で出土した脆弱な土器の保存修復についての報告も行いました。2014年度の発掘調査で出土した脆弱土器を、保存修復した美術史文化財保存修復学科4年の小田桐さんその経緯について報告しました。エタノールやバインダーを使った保存修復方法で、参加者の注目を引く素晴らしい報告となりました。
小田桐さん(4年)による報告の様子
脆弱土器の紹介スライド
検討会の中では地元の人の遺跡の保護に対する、強い意見も飛び交い地元の人が持つ土地や歴史に対する熱い思いに触れる事が出来ました。その思いに答えるためにも来年度からの日向洞窟遺跡発掘調査を、より良いものにしていくため日々つい尽力していかなければと思いました。また社会に出てもその土地が持つ歴史を守っていかなければと強く思いました。