肌寒の仙台から博多に飛んできました。
この週末は福岡市埋蔵文化財センターで弥生時代早期の土鍋のススコゲワークショップが開かれています。先週は日本列島最北の弥生稲作集落、今週は一転して九州の初期水田稲作集落の資料をみています。
同じお米を炊くにしても鍋の形が違えば、炊き方(それを復元するデータを取るのがワークショップの目的です)も違う。炊いているお米の種類は?精米度はどうなの?
「所変われば品変わる」
それぞれの土地に多様な適応形態、文化があるのは経験的にわかりますが、なぜそうなるのか。それを考える(解釈する)のが考古学の面白いところです。
しかし、どれだけ考古資料を眺めていてもそのことはわかりません。人を研究したり、人とモノとの関係を観察したり、実験をしたり・・・・。
人類学的モデルで演繹的に解釈するだけでは物足りない。常に資料と対話することが大切です。人の行動は一筋縄ではいきません。モデルで解釈できるわかりやすさよりも、それを外れたパターンに、より人間的な魅力や面白さを感じるのは私だけでないはずです。
土器とお話ししながら、いつも思うことです。