歴史遺産学科

歴史/考古/民俗・人類
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2012-08-10

今日の個室


午後から卒業生が遠路、応援に駆けつけてくれました。
現場には少人数ながら1〜4年生までがいて、そこには「伝えるべきもの」がある。

前庭部は土層断面図を作成し、ベルトをはずしにかかりました。

周溝を検出する第1トレンチは苦戦しつつも、おぼろげながら土層が見えはじめてきた。

石室班は終日、穴倉にもぐってひたすら実測。

2012-08-09

個室


1年生が横穴式石室の羨道入り口から前庭部を掘っています。
早速、馬具や鉄鏃の破片、須恵器・土師器が出土しました。

2泊3日の最終日。昼食後の車の中がなぜか静か…眠そう。現場でも疲れと暑さのせいか、テンションが↘

温泉入って、バーベキューして、花火して、雑魚寝で・・・・

夏を満喫してますね。

最後は置賜駅の桟橋をダッシュして帰りました。お疲れ様

現場にはカナチョロの卵があちこちに産み付けられている。
本日、羨門付近でゼリービーンズのような細長いたまご3個を発見。なにがでるかな?


2012-08-08

1年生の参加


2日目から1年生6名が参加しています。3日目からは山大生も。
いきなり平板測量をやってもらいましたが、みんな覚えは早い!

2012-08-07

今年も戸塚山に来ています。


考古学研究室では8月6日から米沢市戸塚山175号墳の発掘調査を開始しました。

戸塚山に通いだして3年目。

初日は水準点移動、2kmほどを往復しました。はたして誤差は…

2012-07-29

恒例の鹿鍋


オープンキャンパス2日目

最高気温35℃。今年もオープンキャンパス恒例の炎天下・鹿鍋パーティだ。シカ肉は田口先生御用達西興部産エゾシカ。

ゼミ3年生が勾玉や拓本体験に忙しいため、チュートリ4年生、1年生を動員してのイベントとなった。
どんぐり粉で作った団子もはいっており、おいしくいただいた。





3年生文献ゼミ恒例のコスプレ?

今回は弁慶と牛若丸
弁慶はあまりにもリアルで子供が逃げたとか…でもなかなか評判良かったです。


6年ぶりに段ボールから出て日の目を見た埴輪たち。
また箱にしまうのが忍びなく、しばらくは演習室でいい空気を吸ってもらうことにしました。

2012-07-25

水と高畠石−入川樋システム


 またしても晴れた。肌寒い一日という予報を裏切り、最高気温は30℃近くまで上がった。7月22日(日)第10回高畠まちあるき。
 今日は11名、2班に分かれて歩いた。このあたりは屋敷構えが立派でどのお宅にも石塀がある。二井宿街道でも高畠石利用の景観がよく残っている街並みの一つだ。
 私の班は1日かけて1軒のお宅を終わらせるのが精一杯だった。一つ一つの石を丹念に記録する作業を目の当たりにした御当主からは逆に気の毒がられる始末。

 今回印象的だったのは水と高畠石の関係。
二井宿街道沿いはかつて地下水が自噴する水の豊富な土地で、各家庭には河原石組の井戸があった。井戸側の上部は高畠石の切石4枚で組まれており、その有無やサイズ、組み方に違い(格式)がある。使われなくなって埋められたものも多いが、いまならまだみなさん場所を覚えている。
 最も興味深いのは、新田地区から流れてくる上有無川の水を、五百羅漢で有名な玉龍院の前から街道沿いに引き込み、集落の家々を順々に潤していることだ。これまでも街道沿いを西から東に上ってくる過程で、その痕跡や部分的に生きている水路を見てきた。しかし、今回のエリアでは残りがよくて当時の姿を今にとどめている。
 水路の側壁は角石の端材で積まれ、宅地に入るとその脇に一間四方ほどの方形の水溜めがあってここに水を引き込む。この水は循環し、再び水路に戻る。「入川樋(いりかど・いりがど)」である。ここで収穫した野菜などを洗う。側壁は間知石や角石を積むのが一般的だがHさんのお宅のように意匠に凝った乱切合積みの例もある。庭を流れてきた水路はさらに母屋に引き込まれ、屋内の水仕事に利用された。Hさん家では昭和30年代までは生きていて清流で顔を洗ったり、牛乳を冷やすなどしたという。屋内の入川樋はもう蓋をしてしまったが、現在でも豊富な水量が家の中を貫流し、隣のお宅に水をリレーしている。

 朝、Aさん宅の水溜めをのぞいてみた。水面にはアメンボ。澄んだ水の中にはハヤやメダカのような小魚が群れている。水辺に生えたアヤメの株には大小のトノサマガエルたち。これを狙って時々蛇が来るという。隣の小屋の板壁にはオニヤンマとみられる大きなヤゴの抜け殻がいくつもあった。ちいさなビオトープだ。夕方調査に訪ねると水路で冷やしたお茶をみなに振舞ってくれた。鉢植えしてあるブルーベリーの実もほおばらせていただいた。
 住宅内の入川樋は上水道の普及とともに衰退したようであるが、水路系と屋外の水溜はまだその利用価値を保っている。集落の道路沿いには、より大きな水溜として防火用水が設置されており、これも「入川樋システム」の中に組み込まれている。

 豊富な水資源を、土地の生業と関わらせながら有効に利用してきた暮らしが垣間見える。私たちの生活はより良い暮らしを求めてこれからも変化する。しかし、「入川樋システム」には、土地固有の資源をうまく組み合わせた技術、その多機能性、生活の身近に水辺空間がある景観、自然と親しみこれを大切なものと感じる精神性など、継承すべき価値がたくさんあると思う。
 また一つ大切な宝物を発見させていただいた。







2012-07-13

そろそろ・・・


汗ばむ日が続くと、そわそわする。

夏は発掘調査。30年以上そんな生活をしている。

今年も夏休みは米沢市戸塚山古墳群を発掘する。古墳は上浅川の175号墳。今日は市教委と打ち合わせをし、古墳の下見をしてきた。

米沢市はいま伊達氏の居城−館山城跡の発掘調査を行っている。今年は大手の登城口と門。注目すべき遺構が検出されている。

帰りに大好きな広介記念館に寄ってきた。子供たちが童話の世界と高畠石の中を走り回っていた。






2012-07-08

ワークショップ2日目


今日はトド、イノシシ、ドングリ、サケ(時知らず)、ハマグリ、これらの組み合わせ、食塩水調理などを行った。
甑で「うるち米」を蒸す調理も。もち米とは違う食感。

天気にも恵まれ、予定通りの実験調理が終了した。

お昼は、野菜&シカ肉カレー。ズッキーニと茄子は芸工大産。野焼き場で火を焚くと必ずにおいをかぎつけて寄ってくださる日本画番場先生。昨日通りかかり、車の中にあった野菜を分けてくださった。ありがとうございます。キュウリは冷たく冷やしてそのまま頂きました。

シカとイノシシは熊本産。漁師さんが撃ったものです。カレーはたっぷり20人前ぐらい作ったので明日も食べます。





後日談、ICUの堀内先生から
学生たちのきびきび動く姿が印象的だったと、おほめの言葉。社交辞令ともおもったが、

言われてみれば・・・・・確かに成長したかな。
自分の役割を自覚し主体的に行動する。そんな動きに頼もしさを感じました。大事な社会人力です。

仮説構想力と言語的表現も意識してください。
フィールドで鍛えましょう。

2012-07-07

土鍋調理研究ワークショップ


名古屋大学年代測定センターの宮田さん、国際基督教大学(ICU)の堀内先生と研究室の学生さんたち、芸工大歴史遺産学科の1〜4年生が一緒に土鍋調理実験ワークショップを行った。

土器の器壁にしみ込んだ食材(動物や植物)の脂質や塩素イオンを検出して、先史時代の食材や調理法を復元する。
今日はハマグリと鮭、トチ、お米。あすは獣系・・・・。
基礎研究のためのシンプルな食材での実験土器を作った。

屋外で調理する間、3年生はもち米を蒸して、おにぎりにし、ナンプラーと卵につけて焼いたタイ・ラオス風「焼きおにぎり」を作ってくれた。タイ・ウボンの市場で食べてやみ付きになった味。みなさんに大好評!

1年生は精米していない赤米を炊いてみた。白米とはまた違う食感で美味しかった。ひょっとしてもち米?

ICUの皆さんにはハイジをはじめ野焼き場の環境をたっぷり楽しんでもらった。先生が一番楽しんでいた。
明日も晴れますように。



2012-07-06

崩壊のメカニズムが見えてきた。


震災で崩壊した石垣。
どう崩れたのか、なぜ崩れたのか。
その原因を探る調査が行われている。

このような問題意識を持って崩壊石垣の調査をしたのは日本で初めてのことだ。

内部に複雑な構造をもつ石垣は、一般の土木構造物のようには解析、安定計算ができない。最近、小さな石垣を振動台の上でゆらせてさまざまなデータをとる実験が行われ始めた。とはいえ、この規模の実験では実際の複雑な要素を持つ石垣の挙動を理解するにはまだ程遠い。

だから、実際に崩れた石垣の挙動と原因を調査することは実験の何倍も何十倍もの価値がある。白河市はそのことに真剣に取り組んでいる。

未曾有の大被害から、着実に将来を見すえた一歩が踏み出された。

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