この二日間は、台風に刺激された秋雨前線の影響で強い雨が降り、肌寒い日が続いた。こんな日も現場をやるのは現説間近とはいえ、日常感覚がマヒしつつあるのかもしれない。「台風クラブ」を思い出した。
昨日は土砂降り雨のなか、朝から一日、日本画の末永先生と院生が発掘に参加した。
午後から高畠町で合宿している福島大学考古学研究室の先生と学生一行が見学に来てくれた。昨年、戸塚山106号墳等の測量調査をともにした学生とその後輩たちだ。先日紹介した鶴岡市での石棺調査ではこちらがお世話になった。
きょうも朝から強い雨。雨除けのシート張りもやっと慣れた。今日の赤鬼は、昼食後、おばちゃんたちから心のこもった「ぜんざい」をいただき、リポDをのんで現場に向かった。帰路は肉まんをほおばった。季節の移ろいのなんと早いことか。
明日は台風一過?これからが最後の追い込みだ。
ぐっと秋らしい気温になりましたね。
今朝カーディガン出動させました。北野ゼミ4年しまです。
9月18日、第4回高畠まちあるき(石造物編)が大字高畠にある厳島神社でおこなわれました。
高畠石の会より古川さん・遠藤さん・高橋さん、教育委員会より井田さん、芸工大からは長田さん・大山さん、そしてワタクシしま。
計7名で、迫りくる雨におびえながらの活動となりました。
厳島神社は今から約820年前、奥州藤原氏が屋代庄(現在の高畠町一帯)を治めていた頃に金華山より分祀し祀ったのがはじまりといわれています。
明治22年に現在の場所へ移転し、歌舞や財福の神様として人々の信仰を集めています。
境内には約30の石塔や石祠、石灯篭などがあり、この日は2チームに分かれて寸法や彫りこまれた文字を記録していきした。
石碑の下部にずらっと並ぶ人名人名人名・・・
懐中電灯を駆使してひとつずつ読み取っていくのですが、太陽の傾きや、見る角度によって読めたり読めなかったり。
じっとしていると容赦なく蚊や虻の餌食になってしまいます。
ずらっと人名タイプの石碑を2つ記録し、小休憩。
石と向き合い、頭の中の引き出しを引っ掻き回して集中するとおなかがすきます・・・。
なんとか日没前に作業を終えて、厳島神社から徒歩30秒の麺屋吉村で反省会!
しょうゆらーめん+味玉をいただきました^^
んまい!
反省会では、高畠石(凝灰岩)は風化が激しいため文字が読み取りにくく、複数の目で観察することの大切さを再確認しました。
また、ほ場整備や道路の拡張などで路傍にあった石碑や石祠が厳島神社に集積された可能性もあり、現存する石造物の記録と共に、単体での由来やどんな経緯を経てこの場所にあるのかを明らかにできればさらに面白いのではないかというお話もありました。
高畠石の会のお2人が「高畠石そのものも大切だが、それに興味をもってくれる人たちが私にとってのたからものだ」とおっしゃられていたのがとても印象的でした。
次回のまちあるきまでたくさん宿題を頂いたので、大学に持ち帰ってさっそく作業っ!
次回の高畠まちあるきは住宅編。
10月8日(土曜日)9:00〜 引き続き二井宿街道を歩きます。
2年生と4年生が去り、現場は急に静かになった。
3年生(プラス千)だけになり、それぞれが担当区の課題に向き合う。掘っては図面を描き、描いては掘る。土と話し、モノとモノとの関係にどれだけ頭を働かせられるか。集中力、仮説構想力。自身に、仲間にそれを問う。
黙々と作業していると立つ時間も惜しい。いったん外に出ると「レベルよんで!」の声が飛び交う。よみ終るまでは自分の仕事に戻れない。。。。人呼んで「レベルトラップ」
そんな時だからこそ、自然にもふと目がいく。栗はもうほとんど落ちた。毎日、大小さまざまカラフルな毛虫が大量に降ってくる。彼らの空気を切る音がよく聞こえる。尺取り虫はあまりみなくなった。人気者のかなちょろやカエルは相変わらず走り飛びまわっている。石室に入るとつかまって頭をなでられている。今日は土に隠れていたトノサマガエルが飛びだしてきた。近くの田んぼから侵入したようだ。
今日も朝から卒業生が応援に駆けつけてくれた。言葉少なくても私の意を理解し、手際良く仕事を片づける。初代ゼミTの背中にある「誰かレベルを読んでくれ〜」の命名者だ。3年生もその意味を知る時が来た。
発掘現場はクライマックスに向けてこれから緊張が高まる。
23日は現地説明会。3年生だけで現説をやるの初めて。
夜、福岡に住む卒業生とその仲間たちが学校に会いに来てくれた。現説前の学生の姿をみてあの頃の自分を思い出しただろうか。
今年も気だるい朝を迎えた。考古学野外実習の合宿最終日である。
高安で6年、北目2年、戸塚山2年
もう何人の卒業生がここを巣立っただろうか。
2年生、3年生、4年生が自炊しながら朝から晩まで考古学づけの一日を過ごす。
今年は1年生一人がずっと調査に参加してくれている。即戦力として頼もしい。
この日は夜、卒業生二人が休みを取って駆けつけてくれた。楽しいひと時を過ごし、翌朝から学生たちと調査を共にした。仕事ぶりはさすが、プロ・・・。ありがとう。
昨年秋、石室壁の崩落を防ぐため玄室に埋めた土嚢がいったん取り出された。400ぐらいはあっただろうか?
作業にあたったのは米沢市教委の現場で働く皆さん。
現場のはじまりでは、仮設トイレの運搬設置、倒木の伐採、下草の刈り払い。その仕事ぶりの手早さと確かさ。みんなで圧倒された。
今日は蒸し暑い天気の中、深さ2mの石室から土嚢を上げるのはつらい作業だった。
陰で我々の調査を支えてくださっている地元の皆さんに感謝!
今日は戸塚山の発掘はお休み。学生2名と鶴岡にいってきた。
福島大学が調査している菱津古墳石棺をみせてもらうためだ。昨年、一緒に戸塚山の測量をした3年、4年生がそれぞれ進級し、上級生として調査をけん引している。卒業生も応援に駆け付け後輩たちをサポートする。暑い中、先生の指導のもと、いい緊張感をもって濃密な時間を過ごしているように見えた。
午後からは、湯田川温泉を抜けて田川の里を訊ねた。
いまは途絶えてしまった「田川櫛」作りゆかりの家々を訪ねるためだ。学生とともに自宅に保存されていた関係資料をみせていただき、お話を聞かせてもらった。
偶然出会った資料から細い糸をたどっていくと、その糸は枝分かれし、からみつつもだんだん太く確かなものとなっていく。そしてその先に隠れた歴史がよみがえってくる。
卒論でそんな研究の醍醐味を味わえた学生は幸せだろう。あんまりプレッシャーをかけると・・・・
北野ゼミ4年のしまです。
9月にはいって秋らしいお天気になるかと思いきや真夏日だったり台風だったり・・・。
不安定なお天気の日が続きますが、考古学研究室は雨ニモマケズ風ニモマケズ発掘調査の日々です。
日曜日は戸塚山古墳群の発掘がお休み。
手下の3年生3人を連れて福田ゼミが発掘調査を行っている大江町の長畑遺跡に行ってきました。
きょうは台風の影響で終日風が強く、トレンチの中で砂埃が舞う・・・。
戸塚山とは違って日差しをさえぎる木がなくてなかなかの日差しでした。
ゼミの垣根を越えてお互いの現場を行き来するのも新鮮な気持ちになりますねぇ
あしたからは戸塚山に参ります。
北野ゼミの3年生も少しずつ現場になれてきて、少しずつ仕事が早くなってきました。
13日からの合宿に向けてがんばりましょうね^^
2年生が来たら君たちも先輩なのだよ・・・
あ、きょうの目標のひとつだった柳川温泉のソフトクリーム、おいしく頂きました。
では遺物整理も終わったのでかえりまーす
その前に手下たちとラーメン食べてきまーす
大学前の公園から正面道路に出る階段を上ろうとすると、手すりのところで蝉がミンミン鳴いていた。ふと眼をやると朝からカマキリと熱い抱擁の最中。カマキリは両腕でしっかり蝉を抱いてはなさない。はかない命の物語だ。
一日の作業が終わるとそれぞれがその日の成果と明日の課題について発表し、全員で確認する。
各自が仮説をたて、発掘−検証を繰り返しながら、目標(石室構造と土器祭祀の解明)に向き合う。発掘で鍛えたいのはそんな思考プロセスだ。
掘り方や記録の取り方は一つではない。現場では柔軟な思考と確実な作業が要求される。まだ迷いや理解不足から生じる無駄な動きが多い。
毎晩心地よい疲れが体を包むようになってきた。発掘はまだまだ始まったばかり。正念場はこれからだ。そして「土壇場」はその先にある。まだ見ぬ自分に出会う日を楽しみに待ちたい。
今週の月曜日から福田ゼミの発掘調査が始まりました。今日の執筆は、さきほど20分くらいかけて書いたブログの文章がすべて消えた私です。ですので簡単に書きます。
発掘場所…大江町長畑遺跡
時期…縄文時代晩期中葉
現在の状況…すごい藪、棚田のような地形
※あと近くには月布川という良質の頁岩がとれる最上川の支 流がある
とりあえず、テンション下がったんで今日はさよならです。