こちらは山形に居残った4年生sです。
昨日、床掃除なども行い演習室を綺麗にしました。
今日は、人がいないことをいいことに、
広々と演習室を使用し、引きこもっております。
先日一区切りついた戸塚山古墳群調査の
石室実測や平板測量のトレースを
ちまちまと進めています。
一気に進めた結果、神は手が痛くなったそうな。
気分転換に外に出てみると、
むわっとした空気の中、雨が降っておりました。
台風もまた現れたそうで、
蒸し暑さからはまだ開放されないみたいです。
明日もまた演習室に避難し(涼み)に来なくては。
北海道のお土産は、美味しく食べられるものがいいなぁ(食いしん坊、あんじー)
ゼミ旅行で札幌に来ています。昼間は思ったより暑く山形と同じような気候です。明日から道北・道東を車で走ります。
今夜は、この春に結婚し札幌で暮らす卒業生と楽しく夕食を食べました。しばらく会っていない同窓生もいることと思います。本人たちに代わって報告しておきます。地に足をつけしっかり生きてますよ。新婚の二人に幸あれ!
昨日の雷雨のなごりでシートに水がたまった石室ではアマガエルが元気に跳ねている。
午前中、実測用のピンポールに登ってきて頂上で日向ぼっこをしているやつ。実測の手を休めてしばし見つめる。
しばらくするともう1匹がよじ登ってきた。二人で仲良く日向ぼっこと思いきや、いきなり奥壁沿いを空に向かってジャンプ!狭い世界から脱出して自由になりたかったのか。あえなく墜落。幸いピンポールにしがみつき、再度上を目指す。。。
午後4時ごろ、平板班は順調に作業が終了し、機材を撤収。
石室班は七転八倒、6時過ぎにようやく完了。
お疲れさまでした。
でも、なんだかしまらない、物足りない感じがするのは「土嚢祭り」がないせいだろう。
思えば、蚊やブヨ、毛虫、尺取り虫との戦いだった・・・。
これからじっくりと図面を整理し、問題意識をもって再度現場と向きあおう。ちょっと涼しくなってから。
夕方5時前、雷雨に襲われあわてて退散した。鳴り響く雷鳴に恐怖を感じるほどだった。
あれは10年前、天童の西沼田の調査の時。毎日午後3〜4時になると夕立が降った。今年の猛暑はその時以上だろう。そして雷雨は今年のほうがひどい。局地的で現場からちょっと離れると道路は乾いている。案の定高畠駅は降っていなかった。
今日も福島勢が遠路来てくれた。くまさんは相変わらずの人気者だ。福島社長や阿部部長、上田課長ががんばって大かたコンターの測量が終わった。
いよいよ大詰め、あすで106号墳の調査がおわる(予定)。
昨日は大学で撤収してきた機材の整理をし、今後の補足調査と報告書作成について話し合った。
そして、今日は久しぶりに現場に活気が戻った。4年生トリオに、3年生1人、2年生3人と福島大から草野、金田、北條が駆けつけてくれた。合宿時を思い起こさせる賑やかな雰囲気。あのころと違い、考えながら相談しながらうまくやっていた。あのときの失敗は無駄ではなかった。理解し、習熟するには現場で鍛えるしかない。
もはや我が家のごとくくつろいで仕事をするようになった石室組。ここ1週間、あたりに人の気配がなく、虫と戯れるしかなかったが、今日は周りが賑やかで落ち着いて実測ができた。あいかわらず、石室内はカオスだ。バッタにアマガエル、ミミズ、足に障がいのあるカマドウマ、毛虫の落下がはげしい。
帰りがけに久しぶりの高畠駅。調査が始まった第1週目はよく通った。あの頃から見たらずいぶん涼しくなったものだ。。。
今日の木:ヤマウコギby里江
176号墳は今日の補足調査で墳丘測量が完了した。
106号墳周辺で大量発生しているブヨに蚊取り線香は全く効かない。ところが、福島大御用達のハッカ水は意外と利く。お互い掛け合ってなんとかしのいだ。しかし夕方4時以降はそれもきかず、鼻の穴や耳の中にとびこんでくる。
ところで、彼らのホバリングの技はなんとすばらしいことか。あの小さな体と羽でどうして・・・・。
お昼は赤鬼で芸工大文化財保存修復研究センターの東洋絵画・仏像修復のチームと合流した。高畠の亀岡文殊・大聖寺の調査中とのこと。昼食後、調査現場を見学させてもらう。センターの先生方や美文の学生たちが一生懸命仏像や掛け軸の調査をしていた。
今日は大栗、伊藤、?橋りに加え、金田、北條、高橋あ、木谷、上田となつかしい顔が戻ってきた。短い夏休みの思い出をかかえて。
現場にいると、季節の移ろいに敏感になります。お盆を境に空気、植物、動物が変化しはじめました。106号墳は今日も午後3時すぎからブヨに悩まされています。176号墳は大きなヤマアリです。ともに顔や体にまとわりついて離れないのがやっかいです。
石室の中は、実測している我々にも目もくれず、さまざまな虫たちがカオスのごとくうごめきます。アースジェットにやられて見境なくとびまわるかまどうま、木から落ちてくる得体の知れない甲虫、尺取虫、尺取虫の動きをする大きな芋虫、カナチョロ、クワガタ、その他名前の知らない虫たちが大運動会をしています。また、実測している目の前で蜂が一生懸命土を丸めて巣へ運んでいます。ご苦労様。
横でぽつりと一言「普段は虫がくるとキャーキャー行っているのに、ここではなんてことはない」
人間性を取り戻した瞬間。
石室班は両墳とも1日中小部屋にこもって実測でした。
106号墳は大きく孕んだ東壁の図を書いています。西壁とはちがって石材の形が揃っており横目地がよく通ります。実測することで積みの特徴が見えてきます。毎度思うことですが、観察するだけでは何も見ていないのと同じ。しっかり図を描くことで、見えなかったものが見えてきます。やはり実測することは重要です。
昼食は、米沢ラーメン「いちばん」でした。みんなで味噌ラーメン。
今日の木・・・コシアブラ(昨日から葉が落ちだした)、オオカメノキ(丸い大きな葉)
戸塚山の調査、お盆の中断をはさんで再開しました。まだ残暑とはいえ、吹く風に涼しさを感じるようになりました。静かな石室にいると、木から落ちる枯れ枝や葉っぱの音がよく聞こえます。林はもう秋に向かって一直線という感じです。
お昼、待望の「和田のラーメン」を食べる。あしたはしげそば?
今日、留学生の司空くんが仙台から帰国しました。ゆかりの人に見送られ、おみやげ満載で山形を発ったそうです。空港からみなさんによろしくお伝えくださいとの電話がありました。
昨日は蔵王温泉に行って、もちをたべて足湯につかりながら、観光にきていた見知らぬ家族連れらとともに山形の思い出を語りました。
たった一人との出合いで多くの人々の心が揺さぶられます。彼が残していったものをそれぞれの脳に刻んでください。
調査成果(中間報告)
今回の調査は発掘を行わず、開口した(過去に発掘された)横穴式石室墳の現況測量・実測のみを行った。所見は表面観察によることをあらかじめお断りしておく。
106号墳(飯塚北支群)
西斜面裾に作られた直径11mの円墳。
両袖式の横穴式石室。羨道は未発掘で保存されている。玄室は調査済で床面に近年の流土が堆積。
玄室長3.3m、玄室幅(中央)約1.8m、奥壁・玄門約1.5m。玄門幅0.6m。床面プランは側壁が緩やかな胴張りを呈する。石材は凝灰岩質岩。小型不整形なものが多く横目地の通りは悪い。随所に高さ調整の長手積み平石が入る。基底部に大型の石を用いる傾向がある。奥壁は縦長の鏡石1枚。高さ約1.7m。
奥壁の入角は側壁側石材が奥壁の奥へ入る。
玄門は羨道側壁から内に飛び出すか?板状の閉塞石らしき石材が玄門にあてられている。
176号墳
丘陵南斜面の上部に位置する直径約10mの円墳。単独で群をなさない。
玄室は調査済。羨道は未調査。
側壁の石材は節理の発達した泥岩が主体。まぐさ石の段で横目地が通る。石材は平面性があり積みはしっかりしている。基底石に大きな石材はない。奥壁は大型の2石で高さ1.5m。
玄室長2.2m、玄室幅(中央)約1.5m、(奥壁・玄門側)1.1〜1.2m。玄門幅0.6m。玄門ラインは玄室主軸に直交せず、東に振れる。石材は106号墳も含め、すべて自然石で加工はない。奥の入角は隅合わせ。
床面プランは106号墳の側壁が緩やかな胴張りを示すのに対し、本墳の側壁は直線的に折れをつくり、全体として八角形状を呈する。墳丘の北側には列石が一部顔を出しており、墳丘表土にも角礫が多数見える。高畠町の終末期古墳と同様、墳丘は礫積みであることがわかる。前庭部付近の表土からは須恵器大甕片2点が出土した。
昨年まで調査してきた高畠町の横穴式石室墳と比較すると、構築技術の上でいくつかの共通点・相違点が明らかとなった。
相違点の多くは石材資源の違いに起因する可能性が高いと考えるが、今後とも調査を進め、検討していきたい。
戸塚山古墳群ではこれまで横穴式石室の実測図がほとんどなく、その特徴が明確になっていなかった。今回の調査は保存・研究のための基礎資料を整備したという点で意義あるものといえる。
合宿最終日の気だるい朝を迎えた。初めてここにきてからもう9回目になる。
ことしはみんな行儀よく寝たようだ。
6時におきて散歩に出ようとすると、向かいのコテージの前に初老の女性が一人すわっていた。昨晩、ご迷惑をおかけしますと挨拶に行った時、新鮮なキュウリとトマトをくれたおばあさんだ。高崎からきたという。保渡田八幡塚古墳の話をしていると横浜に住むという息子さんが出てきた。
最近、ゆうきの里のそばにできた「たかはた文庫」の整理に家族と友人らで来ているそうだ。この地で有機農業の普及と地域づくりを推進してきた政治社会学者栗原彬氏が蔵書10万冊を一括寄贈し、それをもとに手作り図書館と日本の有機農業運動に関する資料センターを開設するそうだ。首都圏の大学から有機農業の援農のため毎年たくさんの学生がきて宿泊する。ここから何百人もの大学生が巣立っていった。そんな教え子たちが帰ってきて蔵書整理を手伝っている。
地域の人々のあたたかいホスピタリティーに支えられながら交流を続けているのは私たちも同じだ。
話をしているうちに朝食の時間がきた。お茶漬けとゆうべの残りで朝食をすまし、全員で宿舎の大掃除と布団干しをする。
9:00に宿舎前で写真を撮り、管理人さんにお礼を言って出発する。
現場について作業にかかるが足取りは重い。みな、力を振り絞って最後の作業にとりかかる。全身から一汗かいた11時ごろになると急におなかがすきだした。弁当を買いに行き、この日は現場での昼食となった。
13時過ぎ、106号墳の12人が176号墳へ登り調査検討会をする。つづいて、山頂の前方後円墳(139号墳)へ登った。360度置賜盆地を一望する立地に納得する。
15:30からは176号墳の8人が下山し、106号墳で検討会をする。
16:30全体の総括をして大栗くんがシメる。機材を駐車場まで引き上げ、ここで福島大勢と別れる。賜の湯でひと風呂浴びてから帰るそうだ。
われわれも荷物満載で大学にかえる。荷物を下ろし車を洗って解散。お疲れさまでした!