【公開講座】 『遠野物語』を語る
『遠野物語』はとても不思議な書物である。
日本の近代が生んだ書物のなかで、これほど古風に古典の 顔をした書物はない。刊行は明治43(1910)年の6月。たった350部の自費出版だった。 その小さな本が百年の歳月のなかでどのように読み継がれ、どのように評価されてきたのか。
『遠野物 語』がこうして読み継がれることなど、それを刊行した柳田国男自身、およそ予期しえなかったはずだ。『遠野物語』以降、数も知れず昔話、伝説、民話といったものを集めた本が出版されてきたが、つ いに『遠野物語』を超えることはできなかった。
それはなぜか。
そこから、あらためて、『遠野物語』 とはなにかという問いかけに戻っていかざるをえない。これから始まる百年の歳月のなかで、『遠野物 語』の意味は大きな変容を遂げていくにちがいない。いま、あらたな『遠野物語』の百年が幕をあける。
東北文化研究センター所長 赤坂憲雄
【日 時】
平成22年2月27日(土)15:30〜17:00(開場15:00)
【会 場】 仙台文学館(仙台市青葉区北根)
【講 師】 山折哲雄(宗教学者、東北文化研究センター顧問)小池光(歌人、仙台文学館館長)赤坂憲雄
【主 催】 東北芸術工科大学東北文化研究センター
【協 力】 仙台文学館
【参加費】 一般1000円/友の会会員500円/他大学学生500円(本学学生、教職員無料
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【お申し込み】 東北文化研究センター TEL023-627-2168/FAX:023-627-2155