13日目。中山ダイスケ先生、ボブ田中先生をお招きしたアーティストトーク
2012/11/08
展覧会開催もあと3日。
7階ギャラリーでのトークイベントは、回を重ねるごとに観客数が増えていっています。
今日のトークは今までで最も多い動員数でした。
ゲストは中山ダイスケ先生(現代美術家、グラフィック学科)と
ボブ田中先生(アイディア・クリエイター、企画構想学科)。
お二人の「声」を聞きに、たくさんの学生が集まってくれました。
中山先生に展覧会の率直な感想をお聞きしたところ
「大学というムラで何をするのか(準備している頃から)気になっていて、
自分はムラ人のことをよく知っているし、とても面白いと思った。」
そして、
「《声を聞く》というフィジカルな行為は、通常よくある《テキストを読む行為》と違っていて、
その人の息遣いが聴こえてきたり、耳元でたくさんの人の声が聞こえるのが、
なんだか怖いと感じた」そうです。
《心に迫る、心に響く展示》ということで、
確かにこの展覧会は、通常の美術館でやっているような、
単に絵画や彫刻作品を見せる展示ではありません。
「声」をどう聞かせるか、考えて作られた展覧会です。
それぞれの人がどう受け止めて、どう感じてくれるか。
そして、それぞれの人の過去の記憶とリンクするような、
記憶の断片が蘇る仕掛けがしてあります。
次に原さんからお二人に「美学」について、ご質問がありました。
ボブ田中先生は、「ネガティブなことを言わない」。
中山先生は「体験すること」。
そしてトークの後半は、海外生活を経験したおふたりの体験談を中心としたお話になりました。
日本人の立ち振る舞いの美しさや、日本語の言葉のニュアンスの豊富さを改めて感じたというボブさん。
「彩りのあるグレー」の感覚は日本人特有のものです。
こういうことは海外に出て初めて知り得る、実体験から出た言葉なのです。
海外に興味を持つ学生から、たくさんの質問がありました。
最近の学生は、私たちの頃に比べると海外志向が少ない傾向にありますが、
ここに集まった学生は、外へ目を向けているからなのでしょう。
質問はほとんどが海外に関するものが多かったです。
最後に記念撮影。
中山ダイスケさん、ボブ田中さん、どうもありがとうございました。
和田菜穂子(キュレーター)