【「戦略」調査報告】第5回唐桑半島調査
11月16日に、宮城県気仙沼市唐桑町鮪立に現地調査に行ってきました。今回は、「リアス牡蠣まつり唐桑」の見学が主な目的です。この「リアス牡蠣まつり唐桑」は、養殖が盛んな唐桑特産品の牡蠣を中心に、地域物産の展示・即売、郷土芸能の披露などが行われる地域に根ざした催しです。29回目を迎える今年は、昨年の市立唐桑小学校から会場を移し、海の見える宿舞根漁港特設会場(鮪立地区内の復興かき小屋唐桑番屋周辺)での開催でした。当日は天候にも恵まれ、青空のもと、会場は大勢の来場者で大変な賑わいを見せていました。
一通り会場を見学したあと、鮪立の民俗芸能である「鮪立大漁唄い込み」と、同じ唐桑半島の崎浜地区の民俗芸能である「崎浜大漁唄い込み」を見学しました。どちらも300年を超える長い歴史を持つ唄い込みで、当時は陸で待つ家族のもとに、いち早く大漁の喜びと水揚げ支度を促す伝達手段の役割も果たした祝い唄です。
牡蠣まつりを見学後は、これまでの調査でもお世話になっている、鈴木伸太郎氏のお宅に伺いました。伸太郎氏は、唐桑大漁唄込復活推進実行委員会の会長でもあり、会の現状などをお聞きしました。
歴史ある民俗芸能が今なお、脈々と受け継がれる現状と、市民主体の活気溢れる地域の取り組みを「リアス牡蠣まつり唐桑」に見てとれました。そして、地元の方々はもちろん、県外からも多くの人々が訪れている様子から、復興の確かな歩みを肌で感じることができました。
(佐藤 未希)