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【公開講座】民俗考古学事始―縄紋人の生活を復元する―

【公開講座】民俗考古学事始―縄紋人の生活を復元する―

日時 平成25年6月26日(水)18:00-19:45(開場17:30)
場所 東北芸術工科大学本館2階208講義室
入場 無料(※事前のお申込みが必要です。)
企画・申込先 東北芸術工科大学東北文化研究センター(電話 023-627-2168)

【開催にあたり】
 2009年に「民俗学と考古学のコレボレーション:モノが語る生活世界」と題する公開講座を行いました。学生時代から研修を積まれた縄紋研究を基盤にして、その技術の伝統を北上山地の山襞深く分け入って古老たちの語るところに耳を傾け、古老たちから聞いた伝統的な生活技術や知識を参照し、また自ら実験してみることで考古学的事実の理解を図っていた名久井文明さんに、その民俗学的方法をお話しいただきました。
 この講演を機に、自らの方法を「民俗考古学」だと自覚された名久井さんは、その後の研究成果をやさしく書き下ろした一般書である『伝承された縄紋技術:木の実・樹皮・木製品』を昨年(2012年)に出版されました。縄紋時代草創期から平安時代までの考古資料、奈良時代以降の文献資料、そして民俗例に見る文化的連続性を、考古学、歴史学、民俗学の3分野を総合して考察する「民俗考古学」の新しい方法について、今回、自らの実験の映像もまじえて語っていただきます。
 ところで、近年は低湿地遺跡からの木の実類・有機質遺物の出土例が増加しています。その一例として、ドングリを貯蔵した土坑を多数出土した佐賀県東名遺跡(早期末の縄紋海進期)を簡単に紹介して、名久井さんの話に続けたいと思います。
東北芸術工科大学東北文化研究センター教授 安斎正人

【プログラム】
18:00-18:30 「湿地性遺跡(東名遺跡)出土のドングリ」
       講師:安斎正人(東北文化研究センター教授)
18:30-19:30 「民俗考古学事始」
       講師:名久井文明(民俗考古学者)
19:30-19:45    映像上映「樹皮製容器の煮炊き実験」
       制作:名久井文明