東北復興支援機構 | TRSO

3331アーツ千代田で『ふらっぐしっぷ・ライヴ』(7/23)

 東京・秋葉原にあるアートコンプレックス『3331 Arts Chiyoda』で、荒井良二さんのライブ・ペインティングを開催します。
 東北芸術工科大学と京都造形芸術大学の合同企画展『EMERGING #1』(プロデュース:後藤繁雄+宮本武典)で、僕たちの復興支援活動が大きく紹介されることになり、そのなかで『荒井良二とふらっぐしっぷ』は、テニスコーツとのライブ共演という、かなり贅沢なコラボレートを披露します。

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FUKUKOU LIVE vol.2 〈テニスコーツ × 荒井良二〉
7月23日[土]16:30―19:00(開場16:00)
入場料:1,500円/定員:100名(12:30より会場入り口で整理券を配布します。)
ミュージシャンによる復興支援ライブをUSTREAM配信し、〈福興会議〉への支援金を募るプロジェクト。2011年5月12日に東北芸術工科大学で開催されたキックオフライブには、七尾旅人とDE DE MOUSEが出演した。『EMERGING#1』では、vol.2としてテニスコーツと荒井良二が異色のコラボレート。収益は荒井が宮城県沿岸部で巡行しているワークショップツアー「ふらっぐしっぷ」の活動や、被災地での「FUKUKOU LIVE vol.3」の開催資金となる。企画協力:岩井天志


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 会場には、前回のブログで紹介した、『ふらっぐしっぷ@塩竈』のフラッグ(完成版)もお目見えします。

 今日は会場となる3331で荒井さんと現場下見+打ち合わせでした。関西にいるテニスコーツのお2人とスカイプで話す荒井良二さん。


 結果、テニスコーツはPA無しの完全アコースティックで演奏し、荒井さんはファサードの巨大ガラスに大きなキャンバス布を2枚、貼付けて描くことに。

 何を描くか? 演奏するか? はその日の観客の雰囲気を見て決めるそうです。100人限定/2時間半の濃密なイベント。収益は、『ふらっぐしっぷ』の旗にかえて、宮城県沿岸部の被災地にかかげられます。 みなさんが音楽やアートを楽しむ時間が、そのまま復興支援になります。お誘い合わせの上、7/23[土]はぜひ秋葉原の3331 Art Chiyodaにお出かけください。

 さらに、『EMERGING #1』では『福興会議@トーキョー』も臨時開講します。
 荒井良二×テニスコーツのライブが実施される同じ1Fのコミュニティースペースで、翌24日[日]は福興会議メンバー学生6名と僕が、これまでの活動報告と、プロジェクトを通して見た被災地の現状についてお話しします。
 ゲストには、本学の元大学院長で政府復興会議ボードメンバー・赤坂憲雄さんをお迎えします。(こちらは福興会議+復興会議のささやかなコラボレートですね)
 『東北学』の提唱者である赤坂憲雄さんが、山形を離れたいま、3.11以後の東北をどう見ているのか?(ある意味では)ご自身が種を蒔いてきた芸工大生たちのフィールドワークを、どんなふうに眺めているのか?個人的に、ものすごく気になってます。
 赤坂憲雄先生と僕は、最上県大蔵村肘折温泉の『ひじおりの灯』(2007〜2010)で協働してきました。(←コチラの点灯は8/2から)久しぶりに、赤坂先生とじっくりお話できる夜を楽しみにしています。
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福興会議@トーキョー〈東北/東京の温度差、どうする?〉
7月24日[日]18:00―21:00
出演:福興会議/モデレーター:宮本武典/ゲスト:赤坂憲雄(民俗学者・学習院大学教授)、他
震災翌日の2011年3月12日、東北芸術工科大学のTwitterコミュニティーで誕生した復興支援ムーブメント・福興会議。EMERGING#1では、会議メンバーが3331ラウンジに集結し、福興会議のこれまでの活動報告をおこなうとともに、「東北/東京の温度差、どうする?」をテーマに観客参加型の議論をファシリテートする。みんなで考えよう、東北の福興を東京から!


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 東京在住の芸工大OB・OGには、ぜひ会議に参加して、支援活動をつづける後輩にエールを贈ってほしいと思います。また、会議の後半は観客も参加してのディスカッション。僕たちは東北の声を届けますので、東京のリアルな声を聞かせてください。

 震災直後の、あの全国的なボランタリーな気運もすでに下火。タイガーマスク現象よろしく、それは結局メディア報道が生み出した過性のブームだったのか?まだまだ問題・作業山積の沿岸部ボラセンや避難所のスタッフからは、ため息や恨み節が聞こえてきます。
 福興会議メンバーは、3331での会議前日の23日[土]、牡鹿半島の集落で復旧活動をし、その足で東北自動車道を遡上します。「自分らの現場」を離れて、わざわざトーキョーに行くのですから、本気の議論希望です。

 震災からもうすぐ4ヶ月。
 ただ語り合って、情報交換をして、悩みや悔いを吐き出して……自分目線の確認作業だけではなく、この福興会議@トーキョーが、3.11以後のあたらしい社会構造を予見させる、何らかの機能的な(利他的な)支援アクションを生み出すことを願ってやみません。

 3331は、東京アートシーンにおける東北支援のプラットフォームとして機能としており、1Fのギャラリーでも、震災関連の企画展『東日本大震災復興支援 Arts Action 3331』がおこなわれていました。きっとここなら、アートによる復興支援を語り合う上で、最高のオーディエンスが集まってくれると信じています。

宮本武典(TRSOプログラムディレクター)