2015.07.03
こども芸術の村|こども向けD.I.Yキット第1弾「bento」が完成しました!
D.I.Y. KIT PROGRAM「自分でできる」を育むキット 第1弾『bento』
東北芸術工科大学 東北復興支援機構TRSOと宮城県石巻市のメーカー株式会社石巻工房が共同で行う「D.I.Y. KIT PROGRAM」のキット第1弾「bento」が完成しました。 2011年3月11日に発生した東日本大震災で、ライフラインがストップし、支援が来るまでの数日間を、自分の力で生き延びなければならない状況下、私たちは「Do It Yourself」の大切さを痛感しました。 今回石巻工房と協同開発を行ったD.I.Y.キット「bento」は、ものづくりの工業化が進み、「つくりかた」が日常生活で見えにくくなるなかで、「自分で考える・つくる・なおす」D.I.Y.を、防災・減災にもつながるものづくりの精神として、子供たちに伝えていくための体験型デザイン教材です。
まず箱をあけると、さまざまな形の木材が入っており、形を上手に組み合わせれば、4つの小さな家具をつくることができます。
4つのなかから好きなものを選んで、さまざまな形の木材の中から必要な形を選びます。
もちろん、自分だけのオリジナルをつくってもOKです!
4種類のうちの1つめはツールボックス。D.I.Y.の工具を入れたりおもちゃをいれたり。植物をいれてもかわいいです!
二つ目はとりの巣箱。穴は鳥が巣をつくりたくなるちょうどいい直径に設計されています。巣箱からはじめる、こどもたちの小さな家作り体験。
箱のなかに、つくりかたの説明書は入っていません。
「Do It Yourself」の精神にならい、はじめに、どうやって組み立てるか、よく考えてつくることを大切にしています。
リーフレットに記載されている「完成図」や「D.I.Yのポイント」をヒントに、「つくりかた」から考えることのできるキットです。
今回は「このキットができるまで」も、すこしだけご紹介します。
6月の終わりごろ、石巻工房に材料の木材がすこしづつ届き、福興会議の学生がキット作成のお手伝いをしてきました。
この日はツールボックスに使う丸棒の加工作業。
実はこの棒、ベニヤ板を製造する際でる木の芯でできています。ベニヤ板は丸太を桂むきのようにして、薄い木の板をつくり、それを何層も重ねてつくられます。 ふつうはこの棒を細かく砕き、ペレットや集成材に使うそうです。
なのではじめは写真のとおり段差や木のとげだらけの荒々しい棒でした。これを一本一本丁寧にやすりがけしていきます。
黙々と作業を続け、ついに100本分の丸棒を仕上げました。
ただこの作業はほんのひと工程。キットの材料ひとつひとつは石巻工房のみなさんが丁寧に丁寧に加工してくださいました。
また今回材料は山形県の杉の木を使用。上山市の柏倉材木店さんに製材をお願いしました。
東北の木、東北の職人さんの思いがいっぱいにつまったキットを、たくさんのこどもたちに触れていただきたいと思います。
福島市で行われる「For座Rest 2015」でワークショップを行います!
D.I.Y.キット「bento」のワークショップ第1弾として、福島市で開催される音楽フェス「For座Rest 2015」のワークショップブースに参加します。「For座Rest」は『音楽を自然に囲まれた民家園内の芝居小屋“廣瀬座”で楽しみたい』ということから、2006年に福島市民家園で始まった音楽祭です。今回、震災後5年ぶりに民家園での開催となります。ワークショップ会場の旧馬場家はフェスチケット不要ですので、ぜひご参加ください!
——————————————————————-
日時:7月11日(土)~12日(日)両日とも10:00~16:30
会場:福島市民家園・旧馬場家 〒960-2155 福島市上名倉字大石前地内
参加方法:予約不要 こども向け(小学校3年生以下のお子様は必ず保護者の方とご参加ください)
参加費:2,000円
——————————————————————-
主催:東北芸術工科大学 こども芸術の村プロジェクト
協力:株式会社石巻工房
協賛:Fondation Enfance du Japon(財団 日本の子供たち)
お問合せ:
東北芸術工科大学 地域連携推進室
こども芸術の村プロジェクト(担当:伊藤眸)
〒990-9530 山形県山形市上桜田3丁目4番5号
TEL.023-627-2218 FAX.023-627-2081